2024明治安田J2 第38節 大分トリニータ 2024年11月10日 (日) 14:03 キックオフ ユアテックスタジアム仙台
1 前半 0
1 後半 1
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
スターティングメンバー
GK | 33 | 林 彰洋 |
DF | 25 | 真瀬 拓海 |
DF | 22 | 小出 悠太 |
DF | 5 | 菅田 真啓 |
DF | 32 | 奥山 政幸 |
MF | 10 | 鎌田 大夢 |
MF | 17 | 工藤 蒼生 |
MF | 11 | 郷家 友太 |
MF | 14 | 相良 竜之介 |
FW | 7 | 中島 元彦 |
FW | 98 | エロン |
控え
GK | 1 | 小畑 裕馬 |
DF | 19 | マテウス モラエス |
DF | 39 | 石尾 陸登 |
MF | 6 | 松井 蓮之 |
MF | 24 | 名願 斗哉 |
MF | 27 | オナイウ 情滋 |
FW | 9 | 中山 仁斗 |
スターティングメンバー
GK | 22 | ムン キョンゴン |
DF | 3 | デルラン |
DF | 25 | 安藤 智哉 |
DF | 31 | ペレイラ |
DF | 44 | 吉田 真那斗 |
MF | 6 | 弓場 将輝 |
MF | 10 | 野村 直輝 |
MF | 14 | 池田 廉 |
MF | 16 | 茂 平 |
MF | 26 | 保田 堅心 |
FW | 15 | 屋敷 優成 |
控え
GK | 32 | 濵田 太郎 |
DF | 4 | 薩川 淳貴 |
DF | 34 | 藤原 優大 |
MF | 8 | 町田 也真人 |
MF | 19 | 小酒井 新大 |
FW | 11 | 渡邉 新太 |
FW | 93 | 長沢 駿 |
DATA
○入場者数/18,361人
○天候/晴、無風 ○気温/16.7℃ ○湿度/55%
○ピッチ/全面良芝 ○時間/90分
○主審/中村太 ○副審/竹田明弘 宇治原拓也
COACH INTERVIEW監督記者会見
序盤にかなりバタバタして、セットプレーやロングスローの連続で、ちょっとファウル気味で、気合いが入りすぎているのか15分間くらいは落ち着かない時間帯で、あそこで失点しなくて良かったというのがひとつありました。途中から落ち着いて試合にのぞめて、いいかたちで真瀬(拓海)のランニングと、最近鎌田(大夢)もあのパスはずっと練習が終わった後に練習していたかたちなので、それがうまくオウンゴールというラッキーな点ではありましたけれども、あそこに走ってあそこに送りこんで、というところでは、かなり相手の嫌なところを突くというのはひとつのテーマだったので、実を結んだ得点だったかなというところですね。
かなりピンチの場面もありましたけれども、体を張って、我々らしく集中度がかなり高いレベルになるとああいう戦いをしてくれるので、そういう意味では清水戦や横浜FC戦のような、集中力が非常に高まった隙が少ないゲームだったと思います。後半の頭に、これもトレーニングでカウンターで広がらずにゴールに向かってアクションを起こしていくというところをしていて、ボールがゴールの方向に向かっていってああいうボールにつながって、郷家(友太)がここで最後に決めてくれました。非常に、これだけキャプテンも途中からやってくれて、かなりチームへの貢献度が高く、献身性の非常に高い選手が最後にああやってチームの勝利を決定づけるゴールをしてくれたことは非常に良かったんじゃないかと思います。
1点を失いましたけれども、そこで崩れることなくまた相手陣地で、途中出場した選手がかなりがんばってくれて、相手陣で時間を使うことができたというのも、不安定な戦いにならなかった要因かなというのがあり、スタッフも全員でつかみとった勝利だったかと思います。
もちろん、他会場の結果はありましたけれども、私もハーフタイムのときに向こうも負けているという話がありましたが、選手には伝えずにいました。あとから聞くと、聞いていた選手もいたみたいですけれども、あまりそこには触れずにただ「この1-0を大事にしろ」と。もし千葉が勝っていたらもう少し違う言い方になっていたかもしれませんけれども、この1-0を大事にして、失点はしないような戦いをして、2点目を取れるチャンスがあればそれを突いていくというところでは、その後の被カウンターも含めて、「しっかりリスク管理をしてこの状況を保て」という話はしたので、そこで運良く2点目が決まってくれたので、かなり戦いやすかったというところです。交代選手もがんばって、みんなでつかみとれて、とりあえず最初のハードルはクリアしたので、またいい準備をしていきたいと思います。
- リードしてからミドルブロックを敷いていた守備の評価はどうですか。
前の熊本戦では、基本(プレッシャーをかけに)いくというところだったのですけれども、やはり蹴ってくる相手だったので、なかなかいくとセカンドボールを拾う人数が少なくなってしまうので、かなり自重しました。セカンドボールが相手に渡るようだと、今日はかなり向こうの流れに傾いてしまうというところでは、前線の選手たちが自重しながら、いくときはいくということで、かなり後ろの選手も判断がよく、ロングボールを蹴られたとて、そんなに簡単に崩されないようなリスク管理ができたのかなと思っています。
- 他会場の山形対千葉の結果を踏まえての采配だったのでしょうか。
この試合に勝つことがベストではあったのですが、無理矢理、点を取りにいって追いつかれたり逆転されたりすることもあって、昨日もガンバ大阪とジュビロ磐田の試合を見て、43分から3分くらいで2点が入るようなことがあるので、交代の方も本当はシーズンのもっと途中の方であればもっと早い時間帯にカードを切って、経験も含めてというところですが、今日はちょっといい流れをあまりそんな変な風に持っていかれたくないというところでした。今日は本当に交代選手がいい感じでまた流れを作ってくれたのでまた良かったと思います。
- ホーム最終戦セレモニーでは、プレーオフ進出を決めてホッとしたような表情をしていたのは、目標をひとつ達成した思いがあるのでしょうか。
もう6、7試合前くらいから、だいぶ、6、7チームくらいが(プレーオフ圏内の)4つを争う感じになっていて、「仙台が落ちる」みたいな予想をしている方が多かったので、おそらく千葉とか山形の自力みたいなのでは、そっちが上がってベガルタが落ちるような予想をしている方が多かったようですので、そこは負けられないなというところです。うまく(明治安田J2第35節の)横浜FC戦に勝てたので流れがつかめた部分と、そこからは本当に全チームがずっと勝っていくようなところで、ずっこけずに、そこはなんとか保っていったところと、前節に敗れはしたものの最後に勝てばいいという状況にはなったので、この一週間はかなりいろいろ、頭を使い、ハートを使い、本当にフル稼働してなんとかチームをなんとか良い方向に行けばということでした。スタッフとともに、選手も乗っかってくれて、かなり先週もいいトレーニングができたので、「今日はやってくれるんじゃないか」と試合前には思っていました。
- プレーオフへの意気込みを教えてください。
6位なので、一番下から、下剋上じゃないですけれども、我々は勝つしかない状態なので、我々にとっては悪くないと思っています。「引き分けでもいいよ」というより、今の我々にとっては、負けている状態というか、勝つしかないというのは非常にチャレンジャーとしての立場という意味ではいいんじゃないかと思います。私は4チーム全部が(昇格する確率は)25%だと思っているので、そこはひとつ勝てば50%になります。今日、選手には「J1に上がる確率は今は12.5%だぞ。今日に勝ったら25%だ」という話をしていたので、プレーオフに入れたということで25%です。
あとは、中断期間があって我々は(第25節の)清水戦、あと横浜FC戦と、中断後はかなり良いゲームができているので、しっかり、今週は体を休める日を作って、また今週の半ばくらいから始動して、いい準備をしていきたいと思います。
- 今日も「倒れるまで走れ」と指示を送っていたそうですが、実際に最後に倒れるまで走り抜いた選手たちについて、準備期間が短くコンディション作りが難しかったことも含めて走力をどう評価されますか。
気持ちがだいぶ入っていたので、(攻守の)切り替えとか、球際とか、大分も(第36節の)秋田戦で、監督さんの言葉からも「今日は流血戦だ」みたいに煽られて、秋田に球際で負けず完勝していました。この3、4試合、(第32節の)横浜FC戦からはほぼビルディングアップを捨てて、長いボールを送ってセカンドボールを拾って擬似カウンターみたいなやり方、しっかり5-4-1でブロックしてカウンターというのに振り切って、横浜FCもそれにちょっとびっくりして圧倒されて、そこからは勝っていました。大分さんもけが人やコンディション不良でかなり苦しまれていましたが、ここにきてぎゅっと上がってきたので、「また一番面倒くさいタイミングで当たったなあ」というところはありました。けれども我々も流血戦に負けないくらいの切り替えとか球際とか集中力とかハードワークはやってくれたので、その部分はみんなの思いとか覚悟が伝わってくるようなゲームだったんじゃないかと思います。
- 若い選手をずっと指導されてきて、ここでも若い選手が多いなかで、このプレッシャーのかかる状況で若い選手を焚きつける上で腐心したのはどういうところですか。
こういうゲームで選手も、林(彰洋)や遠藤康とも話しましたけれども、若い世代はネットでいろいろ見るなどして、ちょっと落ちこんだりプレッシャーを受けたり寝られなかったり、そういうことも当たり前にあるという世代だと思うので、とにかく「頼むからちっちゃくだけはなるなよ」というのは言いました。こんなにすばらしいシチュエーションで、こういうビッグマッチでワクワク、ギラギラ、メラメラするのがサッカー選手じゃないかというところでは、「これを楽しめなかったらもう話にならない」みたいな感じで、のびのびと生き生きと躍動感を持って、みたいな話ばっかりずっとしていましたね。
ここで小さくなったり縮こまったりなど緊張感とかで、代表のときにも私は選手に「こんな緊張感で動けないような奴なんかは、A代表になんかなれないから駄目だ」みたいな話はよくしていました。そういう意味では、私も勝ったらW杯が決まって負けたら終わりみたいな試合があるなかで、選手が毎回緊張せずにのびのびやってくれたので、そういう意味ではここで緊張せずに「いくぞ」みたいなのには、みんな乗っかってくれたと思います。
- 昨シーズンに低迷したチームをプレーオフ圏まで引き上げる結果を出しましたが、リーグ戦38試合を戦ったなかで選手はどういう成長をしてくれたと感じましたか。
キャンプではかなり強度とか走力に完全に振り切ってやっていたので、そのなかでスタートダッシュはまあまあいい感じでした。今日も映像で出したのですが、最初の6試合で3失点、10試合で6失点というところでは、かなりゴール前の粘り強い守備と、前線からの守備で強度を高くやってスタートダッシュに成功しました。けれどもその後に3試合連続ドローとかがありました。
(前節の)熊本戦の後にも選手に伝えたのですが、最初の(第5節の)熊本戦ではペナルティーエリア内に6回しか入っていないのが、前節は負けましたけれども18回入っていました。ゴール期待値は相手が0.6でこちらが1.3とか、まあ0.6でなんで3点入れられるんだという話ですけれども、そういう意味では内容的にはだいぶ途中から夏場の前にもミドルブロックと保持して攻撃を構築するところにかなりチャレンジしてそちらの方に舵を切っていました。どちらかしかないチームは研究されて、その裏を取られて勝ち星がなかなか上がっていかないというところでは、まだまだ安定した戦いではなかったですけれども、連敗を2回しただけです。それ以外では3引き分けが2回あって、負けを挟んだ引き分けも合計3回ありましたけれども、そこからズルズルいかなかったのは大きかったかなと思います。
山形さんも千葉さんも6試合くらい勝てない時期がふたつくらいあったり、長崎さんも22試合負けなしから6試合勝ち星なしとかあったり、横浜FCさんも我々に負けてから苦しまれて4試合勝ちなしというところでいうと、そこまで引きずらずに、スッキリ勝てたりその後にがんばって連勝したりできたので、そこは良かったかなというところです。
成長としては、そうやってちょっとチームができることを増やしながら、少しずつ相手にも対応できたところです。ちょっと後半戦はスタッツ的な内容としては攻撃が良くなっていて、守備の失点は増えているのですけれども、いろいろ攻撃のスタッツは上がっていますし、内容的には悪くないけれども最後の最後に追いつかれた試合がふたつくらいあったり、あとはPKを取って最後に追いつけたのに取れなかったり、あそこらへんで勝点を4、5くらい失っています。そのおかげで今回間に合わなかったとはならなかったので、本当に良かった、というのはあります。最後は本当にサバイバルレースだったと思いますが、そのなかで最後に、我々が落っこちると予想した人に「生き残りましたけれども!」とは言えました。今年の開幕のときにはほぼ12から14位にほとんどの人が予想されていたので、そこも予想を裏切ることができて、そこは良かったかな、というところです。
ここからですので、がんばります。
MF 11 郷家友太選手
すごくみんなこの試合にかけていたと思いますし、この一週間に準備してきたと思うので、(前節の)熊本戦の敗戦からしっかり切り替えて、引きずることなくこの一試合に集中してみんながのぞめたのかなと思います。
(今日のスタジアムの雰囲気は)円陣でちょっとうるっとなってしまいましたが、そこはこらえて戦うモードになっていたので、僕が来たときに見たかった景色を、今年は何試合もいろいろな人が見せてくれて、なんとしても応えたい気持ちでした。
(ゴールシーンは)リュウ(相良竜之介)がどこを選ぶのかはわからなかったのですが、自分も大声で呼びましたし、これまであいつにいっぱいアシストをしてきたので最後はお返しできて良かったです。
(プレーオフに向けて)本当に今年の僕たちにぴったりな、下剋上というか、下から強い相手を食っていくというところが僕たちの見せられるところだと思うので、応援してくださる方に期待してもらって、僕たちも見せられるように準備をしていきたいと思います。
DF 25 真瀬拓海選手
こういうゲームもなかなかない機会なので、難しい試合でしたけれども、サポーターのみなさんが満員というかたちで自分たちを後押ししてくれて、絶対に応えようとみんなでやりとげたので、この結果につながったのかなと思います。
(スタジアムの雰囲気は)本当にユアテックスタジアム仙台は圧倒されるというか、味方にしたら最高ですし、相手にしたら本当に嫌なスタジアムだとピッチに立って感じるので、今日はユアスタの満員のサポーターが勝たせてくれた試合になったと思います。
(オウンゴールのシーンは)常にあのかたちは狙っていて、(鎌田)大夢からすごくいいボールがきたので、GKとディフェンスラインの間に速い相手の嫌がるボールを入れようと思っていました。運良く入ってくれたので、あれもサポーターの方々の力だったと思います。
(プレーオフに向けて)アウェーが2試合ということで難しい試合になると思いますが、自分たちは6位で失うものは何もないので、本当にただ勝ちを目指すだけです。逆に割り切れるので、そこは思い切って自分たちの良さを出して勝利に向かって全員でハードワークをして戦いたいと思います。