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「V PRESS」

　一言で言えば、緩急をつけたプレーができる選手。だがそれだけでMF26松崎快を表すのは味気ない。豪快なシュートやスタジアムを沸かせる突破をしたかと思えば、ボールを落ち着けて味方の攻撃を引き出したりボールのないところで相手を牽制したりと、地味な役割もこなす。緩でも急でも、陰にも日向にも、チームのためのプレーができるのが松崎という選手だ。

　今季途中に仙台へ加わった。仙台での初出場となった明治安田生命J2リーグ第27節・東京V戦で早速見事なクロスからアシストをしたように、味方の特徴を踏まえたプレーができるように順応するのも早かった。普段は熟慮の末にプレーを静かに分析してコメントするタイプだが、ピッチに立てば様々な色でプレーを表現できる選手でもある。一見、目立たないプレーにも、全体を俯瞰し、効果的なプレーを選択する松崎の哲学が込められている。フィットが進み「チームが変わろうとしている中で自分の色が出せてきている」という松崎の、ときは地味に効く、ときには鮮やかに魅せるプレーに期待したい。