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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

このホームで迫力を伴った攻撃をしかけ、勝利を!

 明治安田生命J2リーグ戦も残すところあと6試合。一つひとつの試合における勝点が重みを増す中、今節は順位の近い熊本をホームに迎える。このホーム・ユアテックスタジアム仙台で勝って流れを変え、前へ、上へ、進む契機としたい。

 仙台は前節・千葉戦を1-3で落とし、今シーズン初めての3連敗となった。この流れを変えるための要素として重要なのが、千葉戦でFW7中島元彦が決めたゴールだった。チームにとっては4試合ぶりに記録した得点。DF15菅田真啓からのロングボールをFW13山田寛人が粘り強く相手との競り合いを制しておさめ、そのパスを受けた中島が思いきってミドルシュートを突き刺したものだった。中島は「チームが成熟するために大事なビルドアップ(攻撃の組み立て)に加えて、そこに途中から出たメンバーが勢いを与えたことが良かった」と振り返る。何より、ゴールを取るための執念と迫力をプレーに表せたことが実った。

 今節の対戦相手である熊本は、長い時間をかけて攻撃のスタイルを磨いてきたチームだ。選手間の距離を縮めてテンポよくパスを交換する場面でも、幅を広く使ったサイドチェンジやゴール前へのクロスを使う場面でも、イメージを共有して相手を攻めることができる。キャプテンのMF17平川怜を中心に、相手に合わせたボールの動かし方を的確に選ぶ。昨シーズンの熊本はこの磨かれたスタイルのもと4位となりプレーオフに進出し、昇格まであと一歩のところまで行った実績がある。今シーズンはメンバーの大きな入れ替わりなどもあって苦しい時期もあったが、第35節・大宮戦で14試合ぶりに勝利して復調。天皇杯でも準決勝に進出しており、確立されたスタイルの強さを発揮している。

 仙台としては、この攻撃がリズムを作る前に食い止めたいところだ。熊本は天皇杯準決勝の影響で27日に第38節・徳島戦を消化してからこの仙台戦にのぞんでいるため、コンディションを考えてメンバーを入れ替えるかもしれないが、その場合でもスタイルそのものは確立されているのでチーム力に影響はないだろう。相手のパスワークの起点となる選手たちに、確実にプレッシャーをかけたい。また、仙台も攻撃時には幅をとったかたちのフォーメーションとなるため、サイドの攻防も重要だ。FW11粟飯原尚平の直接フリーキックのようにセットプレーにも警戒したい。

 そして仙台の攻撃時には、前節の中島のゴールシーンのような迫力をプレーの随所に込めたいところ。相手との競り合いがあっても球際で勝ってボールを渡さず、パスコースを増やすために多くの選手が献身的に走り、コースが見えたら迷わずシュートをする。パスを供給するMF32鎌田大夢や、ドリブルで運ぶFW19齋藤学、力強いFW88ホヨンジュンなどなど、活躍が期待される選手は多い。というより、全員に期待したい。前節までの苦しい戦いを糧にして、相手を上回る迫力をもって、仙台は何度でもゴールをこのユアスタで決めてくれるはず。そして、勝利を掴み取ろう!