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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

相手の対策の上を行け。
諦めずチームのために走り、守備の安定感を取り戻して勝利を!

 流れを変えたい。変えなければいけない。このホーム・ユアテックスタジアム仙台で、明治安田生命J2リーグ戦で11試合ぶりに勝ちたい。強い思いが集まるこの場所で、ベガルタ仙台にとってこれからの道を切り開くための勝利をつかみ取りたい一戦だ。

今節の相手である群馬は、今シーズンに躍進を遂げているチームだ。直近のリーグ戦9試合で負けがなく、好調な状態で仙台に乗りこんでくる。2011年に仙台のコーチを務めた大槻毅監督は綿密な分析のもと、相手の良さを消すマークやプレスを落としこんでくる。そのうえで、鋭利なカウンターやセットプレーで相手の隙を突き、粘り強く“負けない”サッカーを実践することができる。

 群馬はこの夏に攻撃のキーマンのひとりであったFW28長倉幹樹が移籍したが、新しく加わったMF47杉本竜士が早速テクニックを発揮して攻撃を引っ張っており、その勢いは落ちていない。また、FW10佐藤亮が左足から繰り出すキックは精度が高く、FW23平松宗のポストプレーやFW7川本梨誉の個人技と合わせて相手の脅威となる。セットプレーも工夫をこらしており、前節・栃木戦では佐藤のフリーキックからワンタッチを交え、最後は平松が決勝点をもぎ取った。守っては最後尾に経験豊富なGK21櫛引政敏が控えており、大崩れせずに耐えてカウンター攻撃につなげる。4-4-2のブロックから右サイドが上がる群馬の攻撃では、MF5川上エドオジョン智慧の攻撃参加にも注意したい。

 仙台はまず、守備の安定感を取り戻したい。前節・磐田戦では中盤でのボール奪取からサイドでの攻撃の組み立てにつなげ、MF16加藤千尋がゴール前に抜け出すなどチャンスを作った。しかしセットプレーから失点した後、プレッシャーが遅れたり中盤の競り負けで、守備に綻びができてしまった。高い位置でボールを奪えなければチャンスは減るし、自陣のゴール前など危険な場所でボールを失えば即ピンチになってしまう。失点でペースも失った仙台は、そのふたつの点で悪い流れにはまってしまった。今節は苦しい試合展開になったとしてもボールを奪うポイントを明確にして、そこでの球際勝負で強度の高い守備を続けたい。この原理原則を守ることで、相手にペースを渡さないようにできるはず。MF6エヴェルトンやMF32鎌田大夢のように中盤でこぼれ球を取れる選手や、DF20キムテヒョンら最終ラインの選手の活躍が期待される。DF15菅田真啓が出場停止のため、彼に代わって誰がチャンスをつかむかにも注目したい。

 攻撃面では、仙台がボールをスムースに動かせるようになってきたサイドについて、群馬は早めに蓋をするなど対策を練ってくるだろう。その守備を抜けるために、MF26松崎快やMF18氣田亮真の突破力や、コンビネーションからのDF25真瀬拓海やDF41内田裕斗の攻撃参加といった武器を生かしたいところだ。前節にはFW28菅原龍之助がJ初ゴールを決めたように、諦めずにチームのために走るプレーを続ければ、きっと道は開ける。苦しい時期を乗り越え、相手の対策も乗り越え、大きな勝利をつかみ取ろう!