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「V PRESS」

　この先への希望をつなぐ一撃だった。明治安田生命J2リーグ第29節・磐田戦で、0-4と大差をつけられていた88分に、FW28菅原龍之助は意地の1ゴールを決めた。

　0-3だった72分に、菅原は交代でピッチへ。「自分のゴールで流れを変えたいと思って入りました」。さらに1点を失っても、その姿勢に変わりはなかった。「終了の笛が鳴るまでゴールを目指さなければいけないし、最後まで勝利に向かって戦わなければいけないという責任を持って僕たちは常にプレーしています」。その闘志が実ったのがあのゴールシーンだった。左サイドでMF32鎌田大夢がボールを持って顔を上げたときにはもうゴールに向かって動き出し、バウンドして球筋が伸びても足を止めなかった。「思い切り何も考えずにゴールネットを揺らすことだけを考えました」と右足を角度のないところから振り抜いた。

　7月12日の天皇杯3回戦では、延長戦でのプロ初ゴールで同点とした。菅原は今回も、諦めない姿勢をゴールのかたちで結実させた。この試合の結果は変えられなかったが、この先の流れを変えることはできるかもしれない。