真夏の熱戦が続く明治安田生命J1リーグ。仙台は東京五輪期間中の8月3日、未消化だった第5節のG大阪との一戦を迎えた。仙台は31分、FW15西村拓真の推進力あるドリブル突破からFW11赤﨑秀平へとパスをつなぎ、最後はDF25真瀬拓海がゴールを決めたかに見えたが、惜しくもVARでオフサイドの判定を受けてゴールならず。その直後の35分、コーナーキックから失点を許してしまった。後半は前半よりも決定機が増え、終盤はFW29エマヌエルオッティ、FW33フェリペカルドーゾも投入され、果敢にゴールを狙ったが、得点を奪えず0-1で敗れた。
そして、8月9日に第23節・C大阪戦が行われた。アウェーということもあり、守備意識高く試合に入り、ピンチはあったが、GK27ヤクブスウォビィクのファインセーブや、6試合ぶりの先発出場となったDF5アピアタウィア久の体を張った守備もあり、ゴールを許さなかった。後半に入り、徐々に攻撃の圧を強めた仙台は試合終盤の90分、MF6上原力也のミドルシュートのこぼれ球を西村が拾ってシュートを放ったが、右ポストに当たって惜しくもゴールならず。0-0で試合終了し、勝点1を獲得した。
ここ2試合得点を奪えていないが、あと1歩でゴールという場面はつくれている。堅守をベースにし、さらに決定機を決めきる意識を高め、今節・横浜FC戦に臨む。
横浜FCは現在最下位。しかし直近3試合は負け無しで、広島、名古屋に連勝して勢いを持ってユアスタに乗り込んでくる。前節・名古屋戦では中断期間中に獲得した外国籍選手を多数起用した。東京五輪U-24ドイツ代表でメンバー入りしたGK49スベンドブローダーセンは恵まれた体格を生かし、ファインセーブも見せた。ブラジル国籍DF5ガブリエウも安定感のあるプレーで無失点に大きく貢献した。途中出場となったが、共にブラジル国籍で長身のFW31サウロミネイロやFW50フェリペヴィゼウも可能性のあるプレーを見せた。さらにこの夏、FC東京からボランチのMF38アルトゥールシルバも期限付き移籍で獲得しており、一気に選手層が厚くなった。4月の対戦時とは大きく状況の異なる相手だと認識しなければならない。
仙台としてはまず手堅い守備から入り、前節初ゴールを決めている仙台大出身MF37松尾佑介や、MF7松浦拓弥の突破力やゴール感覚に優れたFW39渡邉千真といった相手の攻撃陣に仕事をさせないよう徹底したい。そして攻撃だが、横浜FCは5バックにして堅実な戦いを挑むことが予想される。中断期間中に高めてきたビルドアップからの攻撃に加え、状況を見てエマヌエルオッティのスピードやフェリペカルドーゾの高さをシンプルに使うことも考えたい。攻撃のバリエーションを増やし、あらゆる手段で得点を奪いたい。
順位の近いチーム同士の重要な試合。持てる力を全て出し、勝点3をつかみ取ろう。