明治安田生命J1リーグは今週は中3日でゲームがある過密日程。仙台は現在6連敗と苦しい状況にある。それでも若手選手が懸命なプレーで決定機を何度もつくり出すなど、光明は見えている。
前回のホームゲーム神戸戦は前半に背後のスペースを突かれて失点し、さらにはコーナーキックからゴールを奪われた。それでも後半FW19皆川佑介のパスからFW15西村拓真が相手DFライン背後に飛び出し、西村からのパスが、途中出場のMF26加藤千尋に渡り、見事なミドルシュートを決めたが、西村がオフサイドと判定され、惜しくも加藤のJ1初ゴールはならず、0-2で敗戦。そして、中3日アウェーで行われた前節・徳島戦。前半またしてもコーナーキックからゴールを許したが、その後は初先発となった加藤や、DF25真瀬拓海が再三、相手陣内深くまで攻め込み、DF5アピアタウィア久も守備で奮闘を見せた。最後までチーム全体でゴールを奪おうと懸命なプレーを見せ続けたが、得点ならず0-1で敗れた。
チーム全体での攻守のバランスは良くなっており、流れの中での失点は減っている。セットプレーの守備をもう一度整備し直し、さらにはゴールまでの落ち着きを取り戻せば、良い形はつくれているのでゴールは奪える。まだ勝点という結果につながっていないが、勝点を取るまでもう少しというところまで来ている。今節・横浜FM戦で、ここまで積み上げてきたものを勝利へ結びつけたい。
横浜FMは現在4勝2分け1敗で8位。開幕の川崎F戦こそ0-2で敗れたが、その後は6試合負け無し。アンジェポステコグルー監督の下、選手がポジションを考えながらプレーし、積極的に攻撃を仕掛けるスタイルは今シーズンも健在だ。
今シーズンは、若手アタッカー陣がチームを引っ張っている。昨シーズン松本から移籍したFW38前田大然はここまで6ゴールと絶好調。先日のU-24日本代表戦は負傷により外れたが、J1リーグ再開後はチームに復帰し、攻撃の核となっている。さらにFW45オナイウ阿道も好調。J1リーグで2ゴール、JリーグYBCルヴァンカップで3ゴールを挙げており、前節・C大阪戦も試合を決めるゴールを挙げ、勝利に貢献。2人とも要警戒だ。
仙台としてはここ数試合同様、まず良い守備から良い攻撃へとつなげる意識を持ちたい。DF背後のスペースに抜け出されないよう、前線からDFラインまでしっかり連動し、守備の集中を保ちたい。攻撃に関しては西村やFW11赤﨑秀平がゴール前で良い動きをしているので、冷静にシュートを決めきりたい。
選手1人1人が勝ちを急いで焦らず、ここまでの積み上げを信じて走れば、連動したプレーが生まれ、ゴールは奪える。挑みの姿勢を貫き、勝利をつかみ取ろう。