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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

震災10年。再び、希望の光になる。
昨シーズン2冠、圧倒的な攻撃力でリーグを席巻する川崎F。
粘り強く、諦めずに戦い、連動した動きでゴールを目指せ!

 8シーズンぶりに手倉森誠監督を迎えて挑む、2021シーズンの明治安田生命J1リーグが2月27日開幕した。開幕戦はアウェイで広島と対戦した仙台。6人の新加入選手を先発させて挑んだが、前半は相手の攻勢を許した。27分にDF23シマオマテが退場となるアクシデントが起き、33分に失点を喫してしまう。数的不利、ビハインド。下を向きたくなるシチュエーションだったが、仙台は諦めなかった。後半、GK27ヤクブスウォビィクが何度もファインセーブを見せてピンチを防ぎ、攻撃陣はカウンター攻撃で決定機をつくり出し、数的不利を感じさせなかった。そして、試合終了間際、攻守で奮闘してきたMF7関口訓充が左サイドからゴール前へとカットインし、シュート。相手DFに当たったこぼれ球を拾ったFW11赤﨑秀平が鮮やかにゴールへ流し込んだ。1-1の引き分けに終わったが、厳しい状況になっても勇敢に戦う姿を見せ続けたことは非常に大きい。過去、手倉森監督が仙台を率いた際も、最後まで諦めずに戦い、劇的な幕切れで勝点を得た試合は何度もあり、早くも手倉森カラーが色濃く出た開幕戦となった。

 そして、いよいよホーム開幕戦を迎える。10年前、東日本大震災の後、最初のリーグ戦で対戦した川崎Fと戦う。震災10年を迎え、復興を祈念する試合となる。

 川崎Fは昨シーズンのJ1リーグと天皇杯で優勝。圧倒的な攻撃力と、強固な守備を誇る強豪だ。攻撃陣は開幕戦横浜FM戦で2ゴールを挙げたMF41家長昭博、富士ゼロックススーパーカップG大阪戦で2ゴールを挙げたMF18三笘薫、同試合で決勝ゴールを決めたFW11小林悠、強力なストライカーFW9レアンドロダミアン、多くの決定機をつくり出すMF8脇坂泰斗、MF25田中碧などタレント揃いだ。さらには両サイドバックのDF13山根視来や、FW47旗手怜央も果敢に攻撃参加する。守備はDF4ジェジエウ、DF5谷口彰悟、GK1チョンソンリョンに抜群の安定感があり、力強く相手の攻撃をはね返す。

 強豪相手ということもあり、守備に回る時間が長くなることも予想される。しかし、広島戦のように辛抱強く守り続ければ、必ず攻撃を展開できる時間はやってくる。前節のゴールのきっかけをつくった関口だけでなく、MF32氣田亮真や、FW20マルティノス、MF14石原崇兆らの積極的な仕掛けが必要だ。また、赤﨑やFW19皆川佑介も果敢にゴールを狙っていきたい。

 2013シーズンまでの手倉森監督時代の仙台の戦い方は「焦れない」「粘り強い」「諦めない」というフレーズで表されたが、まさにそうした言葉をピッチで表現しなければならない試合だ。仙台サポーターの後押しを受けて全力で戦い、10年前と同様に勝利をもぎ取り、再び希望の光として突き進もう。