VP EYES

ReVolution、結実の時。
巧みなポジショニングからゴールを狙うスタイルで躍進した大分。
負けじと賢く立ち位置を取り、果敢に攻めてゴールを奪え!

 明治安田生命J1リーグも残り2試合。今シーズン最後のユアテックスタジアム仙台でのホームゲームを迎えた。

 今シーズンはReVolutionをスローガンに掲げたが、序盤戦はなかなか勝てずに苦しんだ。しかし、今年はスローガン通り、要所で大胆な改革を断行。4月の第6節・鳥栖戦で抜擢した高卒4年目、DF33常田克人の活躍もあって完封でリーグ戦初勝利を挙げた。

 そして、4月28日第9節・G大阪戦からは4バックを基本布陣とした。この試合でFW38長沢駿がアディショナルタイムに移籍後リーグ戦初ゴールを決めて劇的勝利を挙げた。

 それでもなかなか失点が減らない状況で、6月1日第14節・名古屋戦以降はセンターバックコンビを一新。DF23シマオマテとDF13平岡康裕のコンビは、圧倒的な人への強さを武器に堅守を築き上げ、6月のリーグ戦は全勝。渡邉晋監督は月間優秀監督賞、シマオは月間MVPを受賞した。

 7月にはGKシュミットダニエルがベルギーのシント=トロイデンVVへ移籍。代わって入ったポーランド国籍GK24ヤクブスウォビィクは、抜群の反応力と安定したシュートストップですぐにチームになじみ活躍。夏以降はスウォビィクとシマオを軸とする安定した守備がチームの特長となった。

 夏以降は勝ったり負けたりを繰り返す状況だったが、いつも温かく熱くチームを支えるサポーターの後押しを受け、前々節の清水戦ではMF7関口訓充と平岡のゴールで2-0と快勝。現時点であと勝点1を積み上げれば自力でJ1残留を確定できる状況となった。そしてまだ、一桁順位でシーズンを終える可能性も残している。渡邉監督就任以降最高の順位で終わるためにも、残り2戦必勝だ。

 今節対戦するのは、今シーズンJ1に復帰し、既にJ1残留を決めている大分。かつて仙台でDFとして活躍した片野坂知宏監督の下、攻守で巧みなポジショニングを取りながらゴールを目指すスタイルで見る者を魅了した。現在10ゴールを挙げているFW45オナイウ阿道が日本代表に、DF29岩田智輝がU-22日本代表に選出されるなど、良い選手も育っている勢いのあるチームだ。

 仙台も負けじと賢い立ち位置を取りながら戦えば、長沢やFW9ハモンロペス、MF18道渕涼平や関口も多くの決定機をつくることができるだろう。相手は3バックで中央を固めてくるが、何とかスペースをこじ開け、ゴールを奪いたい。そしてリスクマネジメントを徹底し、相手のカウンター攻撃を防ぎたい。

 今シーズンのReVolutionの成果である堅い守備と賢い攻撃を見せ、ホーム最終戦、必ず勝って締めくくろう。