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　熱気を帯びたプレーが、飯尾の持ち味だ。松本や長崎では、対面する相手が消耗させられるような運動量でサイドを上下動。守備で素早くスペースを埋めたと思えば、最前線まで駆け上がる。実に、タフな選手だ。

　何より、ハートが熱い。仙台に加わり、1月12日に初めてサポーターの前で思いを口にした。「一つひとつのプレーに魂を込めてやりたいと思いますし、やはりチームのための犠牲心というものを欠かすことなく意識してやっていきたいと思います」。気持ちのこもった所信表明に、場内のサポーターから大きな拍手が起こった。

　新天地でも、サイドからチームを活性化させる役割が期待され、飯尾も「チームのために戦う姿勢は勿論、クロスの部分も自信があるので見てほしい」というアピールポイントを披露する日に向け練習を重ねていた。しかし、キャンプ中に痛めた両足首を手術することになり、長期離脱を余儀なくされることとなった。

　調子を上げてきたところでの負傷。「仲間たちから毎日刺激を受けている一方、試合はスタンドで見ていたので悔しさもあります」。しかし飯尾は地道なリハビリを経て4月に全体練習に復帰し、公式戦の場に立つべく準備を進めている。「自分の強みである、クロスや走力といったものを試合の中でどんどん出していきたい。まずは目の前の試合で100%の力を出せるように、準備します」。ベガルタゴールドのユニフォームを着た飯尾が、その熱いプレーでサポーターを沸かせてくれる日は、近づいている。