VP EYES

グループ突破へ突き進め!
ネルシーニョ監督が復帰し、J1復帰へ突き進むJ2柏。
相手の個人技に怯まず戦い、手堅い守備の隙を突きゴールを奪え。

 JリーグYBCルヴァンカップ グループステージは第2節までを消化し、仙台は2連勝と好発進した。鳥栖戦はFW19ジャーメイン良の2ゴールと、FW20阿部拓馬のゴールで3-1と快勝。続くFC東京戦はMF17富田晋伍のスルーパスからMF10梁勇基の2年ぶりの公式戦ゴールが生まれた。さらにはFW38長沢駿に移籍後公式戦初ゴールが生まれ、2-1で勝利した。ここ数年のルヴァンカップ同様、若手の台頭も見られ、高卒ルーキーDF31照山颯人が2試合連続で先発し、安定したパフォーマンスを見せた。またMF15吉尾海夏はルヴァンカップでの活躍が認められ、明治安田生命J1リーグ先発出場の足がかりとした。

 今節、勝利すれば勝点を9に伸ばすことができ、グループステージ突破・プレーオフステージ進出へ大きく前進する。対戦するのはJ2リーグの柏だ。

 柏は昨シーズン、2度の監督交代に打って出たものの、J1リーグ17位となり、よもやのJ2降格。9年ぶりにJ2リーグで戦うこととなった今シーズン、招聘したのは、5シーズンぶり復帰のネルシーニョ監督だった。2010シーズンJ2リーグ優勝、そして、翌2011シーズンはJ1リーグ優勝を達成するという偉業を成し遂げた。さらに2012シーズンは天皇杯優勝、2013シーズンはJリーグカップ優勝と柏にタイトルをもたらし続けた指揮官を復帰させ、再起を図ることとなった。

 ルヴァンカップでは初戦のFC東京を相手にケニア国籍FW26オルンガの2ゴールで2-1と勝利。続く第2節は鳥栖に0-1で敗れたが、J1クラブに匹敵する戦力を誇っていることもあり、互角の勝負ができている。

 どんなメンバーが出場するかは分からないが、攻撃の核として注意が必要なのはオルンガ、そしてFW9クリスティアーノだろう。特にクリスティアーノはその右足のキックに過去仙台も何度も苦しめられてきた選手だ。また、MF19ガブリエルの突破や、攻守の核となるMF35ヒシャルジソンなどブラジル国籍選手の個人技にも要注意だ。

 仙台としては今シーズン、リーグ戦では対戦しないので、難しさもあるが、まずは高い個人能力を持つブラジル国籍選手に怯まず戦いたい。守備で粘り強い対応をすることが重要だ。先述の照山に加え、プロ4年目のDF33常田克人が、チームの守備をしっかり統率することが重要だ。攻撃では、相手は組織的で手堅い守備が持ち味。隙は少ないかもしれないが、その隙を丁寧に突いて、ゴールを奪いたい。ここ2試合ベンチ入りしているMF30田中渉も出場機会があれば、思い切ったプレーを見せたい。

 目の前の試合に向け、勝利への執念を強く見せるネルシーニョ監督率いる柏は手強いが、怯まずに戦い、勝利を挙げてグループステージ突破へと突き進もう。