PLAYERS FILE HOME

　昨シーズン、横浜FMとはルヴァンカップ、天皇杯、J1リーグと全ての大会で対戦し、2勝2敗1分けと激闘を演じた。そんな中、若手選手で警戒しなければならない選手として渡邉監督からも名前が挙がっていたのが吉尾海夏だった。そして、今オフ、仙台はその吉尾に獲得オファーを出し、期限付き移籍が実現した。

　若干20歳、プロ3年目の若者は、始動から積極的にアピールを続け、キャンプ中から評価が非常に高かった。明治安田生命J1リーグ開幕戦は同じレフティのハモンロペスに先発出場を譲り、第2節・横浜FM戦は契約の関係で出場できなかったが、公式戦デビューとなったJリーグYBCルヴァンカップ鳥栖戦では、その能力を存分に発揮した。相手のマークから外れてボールを受け、何度もDFラインの背後のスペースに抜け出して、多くの決定機を演出。ジャーメインの先制ゴールのきっかけとなるシュートも放った。自身のゴールこそ無かったが、存在感は十分。大きな可能性を感じさせた。

　右シャドーのポジションはハモンとのポジション争いとなる。左足のパワーとドリブルの馬力という特長を持つハモンに対し、吉尾は的確な立ち位置を取れるクレバーさとドリブルの切れ味鋭さが持ち味だ。欲しいのはやはりプロ初ゴール。多くの決定機を演出できているので、シュートの精度が高まれば、年代別代表やフル代表も狙える選手へと成長できるはずだ。

　今日も果敢にゴール前に駆け上がり、ぜひともゴールを決めて仙台サポーターと喜びを分かち合って欲しい。