MF 15 矢島 慎也 Shinya YAJIMA
1994年1月18日生まれ 171cm / 67kg 埼玉県出身
北浦和SSS→浦和レッズJrユース→浦和レッズユース→浦和レッズ→ファジアーノ岡山→浦和レッズ→ガンバ大阪→ベガルタ仙台(2018年加入)
6月25日、ベガルタ仙台に新しい顔が加わった。G大阪から期限付き移籍した矢島慎也は、仙台が磨いている組織的なプレー、特に攻撃面において、新しい武器を加える存在だ。
「止める、蹴るという基本的な部分のクオリティー(質)が非常に高い選手。そこを発揮してほしいし、彼が加わることによって、チーム全体のクオリティーも、競争力も上がることを期待しています。日々みんなで質の高いトレーニングができれば、チーム全体の質も上がって、勝点をもっと取ることができます」。獲得にあたり大阪まで出向いて話をした渡邉晋監督は、新しい背番号15にそのような期待を寄せる。
高い足下の技術で、攻撃の組み立ての中心になり得る選手だ。浦和時代から、矢島の正確なパスには定評があった。年代別代表で一緒だった野津田岳人は「ゴールに直結するパスを高精度で出せる選手」と矢島を評し、浦和でチームメイトだった関口訓充は「器用にいろいろできる選手。彼の得意なプレーは、この仙台のスタイルに合うはず」と太鼓判を押す。岡山に期限付き移籍していた2015年から2016年にはチームの中心であり、2016年のリオデジャネイロ五輪でも日本代表の主力選手だった。
その矢島も、今季は苦しい日が続いていた。心機一転のためG大阪に移籍したが、思うように結果を出せず。「悔しさもあった中、仙台さんにお話をいただいて、ここで頑張ろうと思いました」という決意のもと、仙台で挑戦することを選んだ。
すぐ隣の選手への短距離パスでも、離れた味方を察知しての長距離パスでも、正確な技術を発揮できるMFだ。まだ加入してまもないために周囲との連係はこれからという部分もあるが、早速、熊本キャンプではパスワークの中で非凡な才能を見せている。試合形式の練習では、素早く味方の動きを察知してボールを供給。7月4日に行われた練習試合・鹿児島県国体選抜戦では、蒸し暑い中でも長時間プレーし、仙台への順応に努めた。
「まずは馴染むことや、コンディションを上げることが大事。そういう点では、この暑い中でしっかりと動けたことが大きいと思います」と、30度を越えた気温の中でも鋭いプレーを見せられたことを自己評価した。その上で「まだ余裕はなく、これからもっと良くしていける部分も多いですね」と、現状に満足はしていない。これからさらに個人の技も連係も磨かれ、矢島は仙台の新たな武器となる。