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　仙台の最前線で、ゴールに直結する働きをするFWとして、ブラジルからラファエルソンが加わった。キャンプ地から合流したラファエルソンは、2月10日に行われた広島との練習試合で、自分の長所をアピールした。

　普段は人懐っこい笑顔が印象に残る青年だが、ピッチに立つと闘士の顔つきに変わる。鍛えられた肉体に違わず、J1の相手選手との競り合いを制し、力強い突破を見せる。味方のパスにも素早く反応し、相手ディフェンスラインの背後に抜け出す。そして力強く脚を振り抜いてシュートを繰り出す。強くて速くて鋭いFWは、ゴールこそなかったものの、その後に向けて期待を抱かせるパフォーマンスを見せた。

　「ブラジルでも試合にはからんでいたのですが、そんなに長い時間はプレーしていなかったので、試合勘を取り戻す上で良かったのでは。周りの選手の特長をもっと理解するためのいい機会だったと思います」。本人も手応えをつかんだ。

　そして明治安田生命J1リーグ戦の開幕戦からベンチ入りし、3月7日のJリーグYBCルヴァンカップ第1節・新潟戦で、J公式戦デビューを果たした。開始早々シュートを打ったようにゴールへの意欲を見せただけでなく、前線から相手を追いこむ守備も怠らない。「新しい国での、新しいサッカーに慣れるため、すべきことは多いですよ。でも、仲間と互いのプレーを理解することが前よりできて、チーム全体でいいサッカーをできるようになっているんです」。さらにフィットすれば、相手にとって大きな脅威となるだろう。

　だからこそ、その新潟戦での負傷が悔やまれる。しかし向上心に満ちたラファエルソンがピッチに戻って来たとき、さらに鋭いFWとして、以前よりも仙台サポーターを沸かせてくれることだろう。