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　ジャーメイン良が初めてベガルタ仙台のユニフォームを着てユアテックスタジアム仙台のピッチに立ち、そしてその場所でゴールを決めたのは、2017年7月22日のこと。このスタジアムの開場20周年を記念したプレシーズンマッチで、試合終了間際に自ら獲得したPKを決めた。

　「今度は流れの中で決めたい」。流通経済大学在学していた当時、JFA・Jリーグ特別指定選手としてプレーしたジャーメインは、来たるプロの舞台でゴールすることを誓った。

　そして2018年。ジャーメインはプロとしてベガルタ仙台のユニフォームを着ることとなり、新加入会見の席では「やはり自分はFWというポジション。結果が全てだと思っているので、1点でもゴールを取れるように、一年目から頑張っていきます」と、あらためてサポーターの前で宣言した。

　既に昨季の時点でカップ戦やリーグ戦といった公式戦でもデビュー済みのジャーメインは、明治安田生命J1リーグ第2節・FC東京戦で今季初出場を果たすと、出場機会を増やしていった。

　昨季から仙台のスタイルをチームとともに作ってきた彼は、ただ出場機会を得るのではなく、そこで結果を残すことを目指しプレーする。FWにとっての結果とは、本人が話すように、ゴールだ。ジャーメインはプロ初先発出場を果たしたJリーグYBCルヴァンカップ第1節・新潟戦で西村のゴールをお膳立てすると、J1第3節・神戸戦でもアシストを記録した。しかし神戸戦では本人はゴールを狙ってポジションを取っていたのだが、当たり損ねた結果、石原へのパスになってしまったのだという。ジャーメインはアシストを喜ぶ反面「次は、自分が叩きこみたい」と先を見た。

　そして初ゴールの瞬間は、ルヴァンカップ第3節・FC東京戦でやってきた。この試合の28分に、中野と阿部が連続でシュートを打つも、相手GKに止められる。しかしそのこぼれた先に、ジャーメインがいた。苦手だという、利き足と逆の右足で決めたゴールが、彼にとって記念すべき初得点。しかもこの試合の決勝点となった。

　「FWとしてホッとしています。でも、試合内容も含めて、もっと突き詰めていけます」。

　ひとつのゴールで満足するFWではない。ジャーメインは、さらに高い目標に向かって走り続けている。