VP EYES

勝利へ「心」一つに
久保建英ら若手選手の成長著しいFC東京との対戦。
強固な守備組織の隙を突き、勝点3奪取のための意思統一を図ろう。

 JリーグYBCルヴァンカップはグループステージ第3節を迎える。ここまでの2試合、仙台は2引き分けで勝点2を獲得している。第1節・新潟戦はFW19ジャーメイン良のパスからFW30西村拓真が先制ゴールを挙げたが、試合終盤一瞬の隙を突かれて失点し1-1。第2節アウェイで行われた横浜FM戦はボランチで先発出場したDF6板倉滉が前半で退場するアクシデントがあったが、この日、3バックの中心に入ったDF33常田克人を中心に10人で粘り強く守り、GK22川浪吾郎の再三のファインセーブもあって0-0。着実に勝点を得てきたが、ホームユアスタでぜひ勝利を挙げ、グループステージ突破に近づきたい。今節はFC東京をホームに迎える。

 FC東京は今シーズン、清水、G大阪で監督を務め大きな実績を挙げてきた長谷川健太監督が就任した。手堅い守備組織を築き、速攻で確実に点を取っていくスタイルを浸透させようと試行錯誤を続けている。明治安田生命J1リーグ第2節でもアウェイで対戦しており、その時は1-0で勝利しているが、中2~3日の15連戦中ということもあり、メンバーは異なる可能性も高い上、個の能力の高い選手が多い難敵だ。

 成長著しいのはFCバルセロナのカンテラ(下部組織)に所属した経験を持ち、高校生ながらプロ契約を結んだMF15久保建英。先日のリーグ戦での対戦時は途中出場し、非常に狭いスペースをドリブルで抜け出すなど、非凡な才能を垣間見せた。ルヴァンカップ第2節・新潟戦では大会最年少ゴールを決め、チームの勝利に貢献。出場すれば攻撃の核となるのは間違いないだろう。その他、横浜FMから移籍のFW17富樫敬真やMF18橋本拳人、DF25小川諒也など将来性豊かな若手選手は多い。

 しかし、仙台も先述のジャーメインや西村、常田の他、U-21日本代表に選出されたMF34椎橋慧也など将来性豊かな若手選手が着実に力をつけている。若手が自信を持って戦えば、必ずや良い試合ができるはずだ。

 そしてグループステージ突破のためどうしても勝利が欲しい。ここは「心」を一つにして戦わねばならない。FC東京の強固な守備組織をかいくぐり得点するのは簡単ではないが、相手が作るわずかなスペースに位置取り、絶対にゴールを奪うという強い気持ちを持ち、シュートまで持ち込む回数を増やしたい。また、新潟戦の反省も踏まえ、試合終盤まで気持ちを切らさず、絶対に勝点3を奪うというチーム内の意思統一を図りたい。仙台サポーターも「心」一つに熱い声援で最後まで選手を後押しし、みんなの力で勝利をたぐり寄せよう。