明治安田生命J1リーグは2週間の中断を経て再開する。仙台はここまで2勝2分け勝点8の4位と好位置につけている。JリーグYBCルヴァンカップの試合を含む連戦の中、行われ、第3節・神戸戦、第4節・清水戦はいずれも前半先制を許す展開だったが、神戸戦では途中出場FW19ジャーメイン良のシュートをFW11石原直樹がゴールに押し込み、清水戦ではMF16野津田岳人の縦パスに抜け出したFW30西村拓真がシュート、ブロックされたこぼれ球を新加入のFW20阿部拓馬がゴールに押し込み、いずれも1-1で追いついての引き分けとなった。今の仙台は、うまく行かない時間帯も粘り強く戦い、立ち位置を修正して徐々に主導権を握り、勝点を積み重ねられている。そして今節からは中2~3日での公式戦15連戦。全ての選手の力を結集して、勝利を挙げ続けたい。15連戦初戦は長崎との対戦となる。
長崎は公式戦で初対戦だが、仙台とは縁がある。2013シーズン途中から2014シーズンまで、MF7奥埜博亮が期限付き移籍し、シャドーやボランチとして多くの経験を積み、成長して仙台に復帰。また、丹治祥庸強化育成本部長は、2015~2016シーズンは長崎の強化部長を務め、昨シーズン、仙台に復帰した。そして就任6年目の高木琢也監督が着実にチームの力を引き上げ、昨シーズン、J2リーグ2位となり、悲願のJ1昇格を達成。今シーズンは、ここまでリーグ戦2分け2敗とまだ勝利こそ無いが、全員がハードワークし、コンパクトな陣形から攻守の素速い切り替えを見せ、鋭いカウンターからゴールを決めており、奮闘を見せている好チームだ。
攻撃の核は昨シーズン、J2で11得点のFW9ファンマ。長身で体が強くしっかりボールが収まり、シュートセンスも高い。また新潟などで活躍したFW11鈴木武蔵もスピードがあり、今シーズン2ゴール。左ウイングバックのMF28翁長聖も突破力があり、前節J1初ゴールを決めた。守備では昨シーズンまでFC東京一筋でプレーしていた地元長崎出身DF32徳永悠平が加入。守備の安定に大きく貢献している。
長崎はよく走り組織的にプレーする良いチームだが、激しいプレッシャーを一人二人とかわせば、コンパクトな陣形なので、DFライン背後のスペースを使える。仙台側も球際で負けず、的確に背後のスペースを突いてゴールを奪いたい。また、同じ3-4-3フォーメーションのミラーゲームだが、うまく立ち位置をずらして、数的優位を作り出したい。
激しい試合となるが、自分たちのスタイルに立ち戻ってプレーできれば確実に得点できる。ハードワークしてくる相手をいなす「進」化した姿を見せて、勝利を掴もう。