VP EYES

「信」じて興せ、未来を。
震災からの復興の使命を負うクラブ同士の戦い。
神戸の強力攻撃陣に勢いを与えず、隙を突いてゴールを奪え!

 明治安田生命J1リーグは2試合を消化。第1節・柏戦はMF29古林将太のクロスボールからDF6板倉滉のヘディングシュートで1-0勝利。第2節FC東京戦はFW20阿部拓馬の右サイドへのランニング、クロスボールから左サイドへボールが流れ、DF2永戸勝也のクロスボールをFW11石原直樹の右足アウトでゴールに流し込む技ありゴールで1-0で2連勝。勢いに乗り、今節神戸を向える。

 神戸は昨シーズン途中からチームを率いる吉田孝行監督の下、パスをつないで攻撃的に試合を進めるスペインのFCバルセロナのようなサッカーを目指している。

 攻撃陣のタレントは豊富だ。何と言っても元ドイツ代表FW10ルーカスポドルスキは圧倒的な存在感を誇る。FW登録だが、中盤や前線を自由に動き回り、隙あらば鋭く左足を振り抜きゴールを狙う。そして昨シーズンまで2シーズン仙台でボランチとしてプレーしたMF8三田啓貴も豊富な活動量、攻撃につながる縦パス、機を見てのミドルシュートで存在感を発揮。神戸ではサイドハーフを務めることが多く、サイドからカットインしてのシュートが脅威だ。長身FW9ハーフナーマイクや、前節・清水戦でゴールを決めているFW21田中順也も高いゴールセンスを誇り、FW19渡邉千真も昨シーズン、リーグ戦で8ゴールを挙げている。今シーズンはサイドバックでの起用が多いが、FW13小川慶治朗も縦への鋭いドリブル突破からゴールを狙う。韓国代表MF5チョンウヨンも3年ぶりに復帰し、前節美しいフリーキックを決めている。どんな選手の組み合わせでも破壊力は絶大だ。

 守備陣は元仙台DF3渡部博文を軸としているが、コンビを組んでいた岩波拓也が浦和に移籍。浦和から移籍のDF2那須大亮や、ベテランDF39伊野波雅彦が起用され、バランスを模索している。守護神は韓国籍GK18キムスンギュでハイボールへの反応に優れる。

 仙台としては神戸の強力な攻撃陣に勢いを与えないようにしたい。神戸はここまで勝ちがないことから、起用する選手や布陣を変えることも予想される。しかし、仙台はここまで試合中に3-4-3、3-5-2の2つのフォーメーションを併用し、常に状況を改善しながら戦えているので、その時々で臨機応変に良い立ち位置を取って戦いたい。そして守備から攻撃へ素速く切り替え、相手守備陣の隙を突いてゴールを奪いたい。

 東日本大震災後、ベガルタ仙台に与えられた使命を忘れず、さらに明るい将来を「信」じ、未来を興す。人々に勇気を与える戦いを見せ、リーグ3連勝を目指そう。