明治安田生命J1リーグ第9節清水戦はFW20クリスランが2ゴール。さらにMF25菅井直樹にリーグ戦3年ぶりのゴールが生まれ、3-0で5試合ぶりの勝利。攻守でやるべきことが整理され、若手選手の活躍もあってチーム内競争が激化するなど、状況は確実に上向いている。さらに上位を目指すにはホームでの勝利が必須だ。今節はFC東京をホームに迎えての大事な一戦となる。
FC東京は昨シーズン途中から篠田善之監督が指揮を執る。篠田監督は福岡で長年選手としてプレーし、2008シーズンからは福岡の監督を務め、チームをJ1へと導いた経験を持つ。2012シーズンからはFC東京でコーチを務めていた。組織だったチームを作ることができる情熱的な指揮官だ。
今シーズンFC東京は悲願のリーグ優勝を目指し、主に攻撃陣の大型補強を行った。目玉となるのは川崎から移籍のFW13大久保嘉人。2013から3シーズン連続J1リーグ得点王となったストライカーで、今シーズンも既に2ゴール。徐々にチームにフィットしつつある。また広島からテクニックとパワーを兼ね備えるFW9ピーターウタカ、名古屋からスピードが武器のFW15永井謙佑を獲得。FWの層が非常に厚くなった。
そして新たに中盤の中心選手となったのが、福島県いわき市出身でかつて広島で活躍したMF8髙萩洋次郎だ。広島時代は攻撃的な中盤やシャドーストライカーを務め、豊富な攻撃のアイデアを武器とするテクニシャンだったが、オーストラリアや大韓民国でプレーする中で守備力を向上させ、FC東京ではボランチを務め、日本代表にも招集された。守備陣もDF6太田宏介、DF3森重真人、鳥栖から移籍のGK33林彰洋など日本代表選手を揃えている。
仙台としては高い個人技を誇るFC東京に対し、前節清水戦のように球際で激しく戦い、ゴール前で体を張ったシュートストップを見せたい。守備の隙を無くすため、GK1シュミットダニエルによるDFラインへの質の高い声かけも重要だ。元FC東京DF50増嶋竜也の闘志あふれるプレーにも期待したい。そして人数をかけた迫力あふれる攻撃を仕掛けたい。今シーズンFC東京から完全移籍となり、現在好調のMF18三田啓貴にかかる期待は大きい。三田が何度も相手のペナルティエリアに進入できれば、多くの決定機が生み出せるはずだ。FW20クリスランのスピードや高さも存分に生かしたい。
今シーズン苦しい経験をバネにして、地道に攻守に磨きをかけてきたことはぜひ自信にしたい。90分間闘志をみなぎらせ、相手を圧倒する迫力を見せつけ、必ず勝利をつかもう。
