VP EYES

リーグ戦も前へ、前へ!
フィッカデンティ体制2年目、大型補強でチーム力を上げる鳥栖
カップ戦の勢いをそのままに積極的に前へ出てゴールを奪え!

 明治安田生命J1リーグが2週間ぶりに再開する。前節アウェイで行われた札幌戦は0-1で敗れたが、リーグ戦中断中に行われたJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝で、仙台はJ1リーグ首位を走る鹿島相手に堂々たる戦いを見せた。ユアスタで行われた第1戦は全員積極的に前へ出て、鹿島に対して優位な戦いを見せ、60分、MF8野沢拓也のコーナーキックからニアサイドのDF27大岩一貴が頭でファーサイドにボールを送り、MF23中野嘉大がヘディングシュートを決めて先制。さらに64分、MF18三田啓貴のコーナーキックからMF7奥埜博亮がゴール。その後失点を喫するも、85分、DF4蜂須賀孝治のクロスから奥埜が2ゴール目を挙げ、3-1で先勝した。第2戦も6分、三田の直接フリーキックで先制し、48分、FW30西村拓真がPKを決めて優位に立った。その後、3失点を喫するも1勝1敗で2試合合計スコアが5-4となり、クラブ史上初の準決勝進出を果たした。クラブの歴史を塗り変えた勢いをぜひ、リーグ戦につなげたい。今節の対戦相手は9位の鳥栖。仙台は現在12位で勝点差は5。決して追いつけない勝点差ではないので、ぜひ勝って勝点差を2に縮めたいところだ。

 鳥栖はイタリア国籍のマッシモ・フィッカデンティ監督が就任2年目。昨シーズンは年間11位で、今シーズンは、さらなる高みを目指すべく、大型補強を行った。FC東京時代フィッカデンティ監督の指導を受けていたGK33権田修一、MF7河野広貴(シーズン途中加入)を獲得した。また五輪代表でも活躍したMF4原川力が中盤で攻守に機能。そしてコロンビア国籍のFW32ビクトルイバルボは当初期限付き移籍だったが、7月から完全移籍となり、第23節・大宮戦では2ゴールを挙げ、抜群の身体能力を武器としている。もちろん長年エースストライカーとして活躍しているFW11豊田陽平や、かつて仙台でもプレーしたボランチMF14高橋義希も健在。新戦力もチームにフィットし、上位進出をうかがっている。

 仙台はDFラインを押し上げ、前から相手を追い込めるようにしていきたい。鳥栖は4バック3ボランチで手堅く守ってくるが、三田や奥埜、西村が相手守備陣の間にうまく入り込み、中野やMF29古林将太のクロスやカットインでサイドからもかき回していきたい。守備では、鳥栖はカウンター攻撃に強さがあるので、MF17富田晋伍や大岩を中心にしっかりリスク管理を行いたい。

 前から積極的に仕掛けてしたたかに戦う鳥栖からゴールを奪って必ず勝利し、今度はリーグ戦で少しでも上の順位を目指そう。