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MF 16 野津田 岳人 Gakuto NOTSUDA

1994年6月6日生まれ 176cm / 71kg 広島県出身
シーガル広島→サンフレッチェ広島Jrユース→サンフレッチェ広島ユース→サンフレッチェ広島→アルビレックス新潟→清水エスパルス→ベガルタ仙台(2017年加入)

左足がうなりを上げるとき、
強烈なシュートが飛び出す。

 この夏に、野津田岳人は清水から期限付き移籍というかたちで仙台に加わった。

 「仙台のために戦いたいと思いますし、ここでもう一度、自分自身を成長させるためにも、そして、このチームを上に上げるためにも、自分のプレーを出して、このチームのために全力で戦っていきたい」

 強い決意を口にした野津田は、広島在籍時にはJリーグ王者も経験し、個人としても年代別の日本代表で活躍してきた。近年は負傷に悩まされるなどしていたが、仙台からのオファーに「挑戦したいと思って決断しました」と、この街で再起を期す。

 渡邉監督は野津田に「彼はシャドーのポジションを広島で経験しているし、そこからの攻撃のしかけ、特にミドルシュートという武器を見せてほしい」と期待を寄せる。野津田の利き足である左足からのキックは攻撃に変化を加え、特に思い切ったミドルシュートは強烈だ。Jリーグや国際試合で何度もゴールネットを揺らしてきたその武器が、仙台に加わった。

 “仙台の野津田”としてのJ1デビュー戦は、8月19日のJ1第23節だった。1点を追う展開で66分に投入されると、その直後に西村からのスルーパスを受けて相手ゴールに迫った。さらに、遠目から武器の左足シュートを狙う場面もあり、チームを勢いづけた。終盤にはボランチの位置に下がったが、前所属の清水時代にも経験していたポジションも落ち着いてこなした。チームが逆転勝利する上で、野津田の役割は大きかった。

 「チーム全体の連係は、だいたいわかっている感じがありますし、みんなも自分に合わせてくれる感じがあり、やりやすい」と、合流からわずかな時間でも連係に手応えをつかんでいた。先にプレーしていたJサテライトリーグでも、積極的に周囲とコミュニケーションをはかって連係を深めていたという。

 「とにかく結果を求めてやっていきたい」と意欲を燃やす野津田。今季のJリーグYBCルヴァンカップでは前所属の清水で出場経験があるために、仙台では出場できない。しかし、そのぶんも、今節をはじめとしたリーグ戦での活躍が期待される。その左足がうなりを上げ、相手のゴールを陥れる場面を、何度でも見たい。