VP EYES

スタイル貫き、勇敢に。
尹晶煥監督の下、攻撃のタレントが揃い好調のC大阪への挑戦。
磨き上げたパスワークに自信を持って、堂々と攻め合おう!

 明治安田生命J1リーグも中盤戦に差し掛かった。前節、仙台はアウェイで鳥栖と対戦。49分、相手のミドルシュートがDFに当たってゴールになるアンラッキーな形で失点したが、72分、MF18三田啓貴のコーナーキックをニアでDF13平岡康裕が落とし、こぼれ球をFW11石原直樹が拾って、最後は途中出場のMF23中野嘉大が移籍加入後初ゴール。追いついての引き分けで4試合負け無し、現在11位だが十分上位を狙える。

 今節・次節のホーム連戦で全てのチームと一回り対戦が終了する。奇しくもこの2試合の相手は大阪がホームの2チーム。両チームとも好調だが、仙台が上位進出を狙うには負けられない相手だ。まずは今節、現在2位のC大阪と対戦する。

 C大阪は2015シーズンから2シーズンJ2での戦いを強いられたが、昨年末、J1昇格プレーオフを勝ち抜き3シーズンぶりのJ1復帰を果たした。今シーズンは鳥栖を上位に導いた経験を持ちクラブOBの尹晶煥監督を招聘した。ハードな練習でよく走るチームになり、昨シーズンまでJ2で戦っていたとは思えない好調ぶりを見せている。

 攻撃のタレントが豊富なのはC大阪の伝統だ。チームの顔はFW8柿谷曜一朗。ここまで2ゴールにとどまっているが、足下の技術が高く豊富な攻撃のアイデアを持つ。FW9杉本健勇は恵まれた体格と柔らかいボールタッチを生かし、ここまでチーム最多の6ゴールを挙げている。もう一人、6ゴールを挙げているのはトップ下のMF24山村和也。元々はセンターバック・ボランチだったが、シュート精度の高さとボールキープ力が買われて攻撃の選手に転向し、大きく花開いた。FC東京から移籍加入のMF16水沼宏太のドリブル突破も脅威だ。そして日本代表のボランチ、MF10山口螢は攻守にハードワークし、強力な攻撃陣へ精度の高いパスを供給する。

 仙台は強力な攻撃陣に対し、自陣で粘り強く守り、隙を見てカウンターを狙うというのが、これまでC大阪と対戦する時の定石だった。しかしC大阪がJ2にいる間、仙台はショートパスで相手を崩すサッカーを磨き上げてきた。今回の対戦ではできるだけ高い位置でボールを奪い、パスでC大阪守備陣を崩してゴールを奪いたい。三田やMF7奥埜博亮、FW30西村拓真らが相手守備陣の間に入り込み、パスをつないで決定機を作れれば、こちらのペースになる。カウンター攻撃を受けるかもしれないが、GK1シュミットダニエルのカウンター対応も冴えを見せている。自信を持って前へ行けば良い。

 素晴らしい攻撃陣を擁するC大阪相手に堂々と攻め合い、勝利をつかみ取れば上位への道は開ける。磨き上げたものを全力で相手にぶつけよう。