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　3シーズンぶりにJ2クラブへの期限付き移籍から復帰し、今シーズン、仙台の守護神となったシュミットダニエル。開幕当初はJ1のスピードや技術に戸惑いも見られたが、徐々に試合に慣れるにつれて、シュートストップに磨きをかけ、プレーの安定度が向上した。

　前節・鳥栖戦はアンラッキーな失点があったが、気持ちを落とさなかった。試合終盤、ホームでの勝利を目指し、鳥栖が猛攻を仕掛けたが、シュミットは再三のビッグセーブを見せた。思い切りの良い飛び出しで、相手のカウンター攻撃も防ぎ、1-1のドローへ持ち込むことに成功した。

　仙台は攻撃に重きを置いたサッカーに転換した。カウンター攻撃を受けるリスクは高くなったが、それを補うのは守備陣の個人能力。196cmの長身を生かした空中戦の強さと、歩幅の長さを存分に生かした飛び出しを合わせれば、非常に広範囲の空間を守ることができる。ここ数試合、仙台が思い切った攻めに出られているのはシュミットのおかげだ。

　そんなシュミットに嬉しいニュースが舞い込んだ。母校の東北学院高サッカー部が17年ぶりに全国高校総体出場を決めた。10日東北学院高主催で「シュミットダニエルを囲む会」が行われ、偉業を達成した後輩たちから大きな刺激を受けたことも、プラスに働いたかもしれない。仙台でJリーガーを目指す子どもたちの手本になるよう、さらなる成長を期待したい。