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VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

ボールを持つとき、持たせるとき。
どちらでもアクションを起こして主導権を握る

 明治安田J2リーグ戦は、この第20節から後半戦に入る。対戦が二巡目に入り、前回対戦よりも相手に対策を取られることも多いだろう。逆に成長することで一巡目になかった武器で相手を上回ったり、新たに台頭してきた選手がチームに大きな力を加えたりすることもある。

 ベガルタ仙台は前半戦を4位で折り返し、さらに成長を予感させながら後半戦に向かう。開幕から発揮してきた高い強度のプレッシング、そして素早くゴールを目指すカウンターは大きな武器となっている。そして、ときには苦しみながらも、少しずつ自分たちでボールを持ち、人数をかけてボールを動かし、相手の守備を崩しゴールするかたちを身につけようとしている段階だ。ボールを持つときと持たせるときの戦い方を巧みに使い分けられるようになる道について、森山佳郎監督は「簡単ではない」としながらも「進歩を止めず、前進を続けたい」と、練習から地道に攻撃と守備のレベルをもっと上げていこうとしている。

 森山監督は今節から始まる後半戦を「ここから先は成長力が問われる」としている。言い換えれば、仙台の組織は未熟ではあるが、ここが限界ではなく、もっともっと成長できるということ。目の前の試合に全力でのぞみ、成長の糧を得て、また次への準備に生かす。この繰り返しで、最後に目指す場所に立ちたい。

 その後半戦の第一歩となるこの試合で、仙台は強大な相手と顔を合わせる。現時点で暫定2位につける長崎は、今シーズンの第2節で対戦したときも強かったが、今はさらに安定感を増している。ボールを支配すればなかなか取られない強さを持ち、MF17秋野央樹やMF13加藤大、MF6マテウスジェズスといった中盤のテクニシャンを中心に素早くボールを動かし、相手を振り回す。そしてゴールへと近付けば、ラストパスをFW11エジガルジュニオ、FW9フアンマデルガドといったシュート技術の高い選手たちが決める。最終ラインのDF5田中隼人のように強い守りとパス能力を兼備する選手もおり、攻守ともに隙のないチームだ。

 仙台はこの長崎にボールを持たせたとしても、自分たちがボールを持てる展開に持ちこんだとしても、思い切って前に出るアクションを欠かさず試合を進めたい。FW7中島元彦やMF11郷家友太が前線でプレッシャーをかけるとともに得点の機をうかがい、ボランチのMF37長澤和輝、MF6松井蓮之は攻撃ではパスの中継役としても守備のコントロール役としても力を発揮したい。相手がサイドから攻めこむかたちに持ちこもうとしても、MF27オナイウ情滋のスピードやMF14相良竜之介のテクニックで押し返せる。勝負どころでは、第2節で勝利したときのように、セットプレーからDF5菅田真啓がゴールを狙ったり、途中出場の選手がパワーを加えて相手の守備を突き崩したりすることにも期待したい。今節はユアテックスタジアムでのホームゲーム。試合の主導権を握る上でも、サポーターの声援は大きな力になるだろう。

 後半戦でも好スタートを切れるように、仙台に関わるすべての人たちのPASSIONをぶつけ、勝利をつかみとろう。