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2024タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!with大久保剛志(YUKI FOOTBALL ACADEMY)&Play Onsideレポート

掲載日:2024年12月28日

タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!2024
3年連続で多くのグッズを寄付いただく

2024年8月3日(土)ホームゲーム 清水エスパルス戦にて、タイのスラムや難民キャンプで暮らす社会的に弱い立場の子どもたちため、使用しなくなったベガルタ仙台グッズをサポーターのみなさまに寄付いただくことから本年も事業がスタートしました。
本活動は、3年連続となり今年は186名のサポーターの方々から合計758アイテムを寄付いただきました。当クラブOBの大久保剛志(以下、大久保選手)が運営するYUKI FOOTBALL ACADEMY(以下、YUKI)のみなさまには今年もボランティアで受付を担っていただきました。ありがとうございます!
【8/3 J2 清水戦】 ユアスタにご持参ください!タイの子どもたちに使わなくなったベガルタTシャツなどをプレゼントしよう! | ベガルタ仙台オフィシャルサイト

今年は、タイで2日間2つの都市でサッカー教室を実施しました。
1日目は、昨年同様ミャンマーの国境に面するメーソート群にて、YUKIと現地NGOのPlay Onside(以下、PO) PlayOnside – For Equal Opportunityに受け皿と現地のコーディネートを依頼し実施。2日目は、タイの首都バンコクで1月に連携協定を結んだバンコクFCにコーディネートいただき、実施しました。
1月16日(火)、バンコクFC(タイ)と包括連携協定を締結いたしました。 | ベガルタ仙台オフィシャルサイト

グッズのお届けとサッカー教室

リーグ戦とプレーオフの合間となる11月中旬にクラブコミュニケーターの富田晋伍を含め5名のベガルタスタッフでタイに向かいました。
また、本年はクラウドファンディングで寄付をいただいたサポーターの富樫耕一さんと千田颯真さん、サッカーを通じて東南アジアの子どもたちを支援している松下裕二さんにボランティアでご参加いただきました。
活動初日は、まずメーソートへ。今回は700人もの子どもたちが参加している大会会場で直接グッズをお届けし、サッカー教室も実施しました。
会場で早速ユニフォームやTシャツなどを配布すると、待ちきれない子どもたちが押し寄せ大盛況となりました。待ち焦がれていたという言葉をいただき、みなさまの善意が届き子どもたちの喜びに直結しているという実感が湧きました。グッズを受け取った子どもたちは目をキラキラと輝かせたままそのままサッカー教室へ。

ミニゲームを中心に、汗を流し、富田や大久保選手といったベガルタのレジェンドの衰えない技術を現地の子どもたちに十二分に味わってもらい、充実したサッカー教室となりました。

サッカー教室後は、ベガルタのTシャツを着用しながら帰りの途につく子どもたちもいるほどでした。

メーソートの今、国境付近にて

昨年初めて、メーソートを訪れた際、この地がタイでありながらもミャンマー国内での民族紛争や武力衝突などの影響により、命と生活を守るため国境の川を渡って逃れてくる難民の多くで形成されている都市であることを我々は知りました。
その実情は昨年と大きく変わらず、逆に昨年よりも状況は良くないということでした。
4月には大きな軍事衝突が国境付近であり、さらなる多くの難民が逃れるきっかけにもなったとのこと。
国境付近には、ライフルをもったタイ軍兵士と密輸、闇販売をしているミャンマーの商人が隣り合わせでいるなど、日本とは異なる空間に戸惑いは隠せませんでした。
平和が早く訪れ、国境を渡りたい人たちがいつでも正規に国境を渡れる日が来ることを願ってやみません。

難民キャンプにて

多数ある難民キャンプは、そのほとんどが土の上に木製の家が建てられている簡素なものだということです。スコールなどが降るとすぐに泥まみれになるなど、インフラ整備はつたなく、生活環境はよくありません。
そのような環境下でも公的なパーミットが取れないながらもキャンプの私設学校で必死に学ぶ子どもたちがいることを忘れてはいけません。環境に優れない子どもたちは、ペドファイルにも狙われやすく、大きな注意喚起の看板が非常に生々しさを感じました。
立場の弱い子どもたちへスポーツを通じて自立支援を促すPOとこれからも長いスパンで支援を継続する必要があることを強く感じました。

バンコクFCとのサッカー教室

2日目、メーソートからタイの首都バンコクに移動し、バンコクFCと合同でサッカー教室を実施しました。
バンコクFCが地域活動の一環で実施している教室に、ベガルタがゲスト参加をさせていただく形で実施。約40名の子どもたちの講師はバンコクFCトップチームの監督ドーナツ監督とコーチ陣。そこに富田という大変豪華な顔ぶれでした。当初は、バンコクFCのホームゲーム会場であるバンモッドスタジアムで実施する予定でしたが、雷を伴うスコールが長引き天候回復が見込めないため、急遽近隣の屋根付きフットサル場に変更となりました。
天然芝から人工芝への変更となりましたが、子どもたちにネガティブな表情は一切なく、ドーナツ監督の充実したカリキュラムに非常に満足度の高いサッカー教室となりました。
ボール一つで子どもたちが笑顔になることに国境は関係なく、国際社会における交流及び親善への貢献というJリーグの理念を体現できたひと時でした。
また、タイの首都バンコクにある日本企業も多数視察に訪れており、タイでプロモーション活動を進める当クラブにとって認知度向上やブランディングにも大きくつながる実り多き、サッカー教室となりました。

おわりに

当クラブはSDGsの基本方針にて「みなさまのハブとなり、パートナーシップで地域課題の解決に取り組み、地域とともに未来を創る活動に全力を」と謳っています。
宮城、仙台が軸となるが、可能性はホームタウンに留まらず、アジア、世界へと通じます。
地域問わず、課題を顕在化させ、発信し主体的に解決に取り組む。これが地域に生かされたJクラブの存在意義であることを忘れてはならない。
タイでの子どもたちへの支援は3年目となりましたが、まだまだ続けなくてはならないという使命を感じました。クラブ単独でできることではなく、サポーターの方々の寄付があり、スポンサーのみなさまのパートナーシップがあり、ボランティアの方々の支えがあって、成り立つ事業です。

本取組みに共感しパートナーとしてご支援いただいた阿部会計事務所さま、㈱コメントさま、YUKI FOOTBALL ACADEMYの加藤友介コーチと黒田るな子さん(アンリーシュ合同会社代表、ベガルタ仙台サポーター)、クラウドファンディングで寄付いただいた富樫耕一さま、千田颯真さま、ボランティアで参加いただいた一般社団法人グローバルブリッジプラスの松下裕二代表理事、例年団体をつなぎコーディネートしてくれる北村明子さま、現地窓口として奮闘してくれたMiss LauraとPlay Onsideのみなさま、全ての活動に常に全力で協力してくれるクラブOB大久保剛志。
そして毎年多くの善意を寄せていただいた誇り高きベガルタ仙台サポ―ターのみなさまに、最大限の感謝を申し上げ、恒例のこの言葉でしめさせていただきます。
コップンクラップ!(タイ語でありがとうございました)

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タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!