みなさんは「チアリーダー」という言葉を聞いて、どんな人を思い浮かべるだろうか。
明るく元気な人、オシャレで華やかな人、社交的な人…?
わたしは幼い頃から口数が少なく、内向的で、いわゆるチアリーダーの姿とはかけ離れていた。
そんなわたしとチアリーダーとの出会いは、仙台スタジアム(現ユアテックスタジアム仙台)でベガルタチアリーダーズを見たこと。
正直、「絶対にチアリーダーになりたい」というまでの強い想いはなかったが、周りに流されるように、小学校2年生の時にオーディションを受けた。
ダンスなんて踊ったことのないわたしは、ほぼ棒立ちだった。
面接で「スタジアムで上手に踊れますか?」と聞かれ、上手に踊れると思わなかったので、返事をすることもできなかった。
が、なぜか合格をいただき、わたしのチア生活がはじまることになる。
チア生活を送る中で、わたしにとってチアリーダーは、存在自体が「理想」なのだと思った。
笑顔が輝いていて、かっこよく踊れて、スタイルもよくて、ホスピタリティ精神にもあふれていて…。
理想と現実の狭間でもがきながらも、ただ純粋に「チアリーダーとして存在していたい」という想いが、わたしとチアをつなぎ、支えていた。
わたしはチアリーダーでありながらチアリーダーになることを志し、自分磨きをする日々を繰り返すことで、わたしの存在価値を何とか見出してきた。
チアリーダーをはじめてから十何年の時が経ったが、相変わらずわたしはわたしのままである。
変わったことと言えば、「理想」との付き合い方が少しずつわかるようになってきた。
理想を求め過ぎて、現実のわたしを殺してしまってはダメだということに、ようやく気づいたのかもしれない。
現実のわたしを受け入れながら、理想を追いかけ続ける姿をお見せすることで、みなさんにとって少しでもプラスの影響を与えられる存在になりたいと思う毎日。
「ちょっと元気が出た」とか「明日も頑張ろう」とか、もし「チアリーダーになりたい」と思ってくれる人がいたら、それはこの上ない喜びであり、理想への大きな活力になる。
チアリーダーがいないチームもある中、このようなかたちで大好きなベガルタ仙台、サポーターのみなさんと寄り添える幸せを
スタッフさん、ボランティアさんをはじめ、陰で支えてくださるたくさんの方々の想いを
これからもメンバーと共に、表舞台で身体いっぱい表現していきたい。
ベガルタチアリーダーズのわたし「Yuki」の存在や、チアリーダーに対する想いを少しでも知っていただけたらうれしいです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。