2018 明治安田J1 第34節 ヴィッセル神戸
仙台のサポーターが、遠い神戸の地までたくさん来てくれました。超満員のスタジアムの中で、リーグ戦最後の、締めのゲームを、我々にとっては(リーグ戦と天皇杯が短い間隔で続く)3連戦の最初のゲームをいいかたちで勝って締めくくりたかったのですけれども、それができずに非常に悔しく思っています。
ただし、1人退場になって0-3になった後に、我々が誰一人諦めずに盛り返した姿勢というものは、次の天皇杯に必ずつながると思いますので、今日の悔しさを持って、最後のジャメ(ジャーメイン)のゴールと勢いを持って、次の天皇杯の準決勝にのぞんでいきたいと思います。
■0-3になってから2人の選手を入れ替えて、4-4-1、今年初めての4バックにした意図を教えてください。
「まずは0-1の状態を、後半の20分間しっかり保とう」という話はしました。「その20分を保った先に、4バックに変更するよ」という話を選手にはハーフタイムに伝えていました。ただし、その20分保たずに2失点目をしてしまったので、少し前倒しにして4-4-1にした、というところです。
今日のゲームを迎えるにあたって、我々が3バックだろうが4バックだろうがしっかりと中を閉めてクロスを上げさせるところは織り込み済みで、むしろその前のスルーパスとかは脅威になる、という準備をしていたので、もちろん劣勢になった中で前に出ていかなければいけないし、5枚で後ろに余るよりは、4枚でコンパクトにして外はやらせるというところの方が、守備の狙いと攻撃の狙いが明確になると思いました。それで、先程も申し上げたように、少し前倒しでしたが、4-4-1にして、奪って出るようなシーンを多く作り出す、というような狙いがありました。
■前半の守備について、相手の最終ラインにプレッシャーが行けなくなった状態で、相手選手からパスが通ったようなところがありましたが、そこはどう守りたかったのですか。
理想は、まず相手のセンターバックにもしっかりプレッシャーをかけにいくこと。我々の2トップがファーストDFとなって、相手のアンカーを消したところからプレッシャーをかけたい、というところが1番の狙いです。それができないときには、インサイドハーフがまずプッシュアップしましょう、というようなところを準備はしていましたけれども、イニエスタ選手とポドルスキ選手がだいぶ降りてプレーしてきていたので、そこで我々のインサイドハーフが前にかかれなくなったと。
でも、それも織り込み済みだったので、最終的に我々はイニエスタ選手のところから前へのパスを出させずに、持たせていい場所と人はいたので、そのかたちに持っていきたかったのですけれども、少しずつずらされて、もしかしたら我々が慌てて取りにいったシーンはあったと思います。
ただ、やはり、最初に申し上げたように、しっかりと、1歩でも2歩でも中を閉めるところを閉めていれば、多分通されないパスもたくさんありましたし、ポストプレー気味に入ったところでも、相手の潜りにしっかりついていけば、やられていないシーンもたくさんあったので、そこは原理原則のところで徹底しきれなかった私の責任でもありますし、そういったところをもう1回見直して、天皇杯に向かっていければ、大きく崩れることなく、しっかり守れると思います。
■1人少なくなって10人になって、カードがなくなって、もしもう一枚あったら疲れている選手を代えたかった、というところはありましたか。
もう3枚目で菅井を切った時点で、10人でもタフにやってくれると信じていましたし、選手もその覚悟を持ってくれたと思うので、もう1枚どうこう、というのは全く考えていませんでした。