第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝 柏レイソル
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝 柏レイソル
2015年12月26日(土)13:00 キックオフ ユアテックスタジアム仙台
入場者数 | 11,388人 | 天候 | 晴 | 気温 | 6.5℃ |
---|---|---|---|---|---|
湿度 | 47% | ピッチ | 全面良芝、乾燥 | 時間 | 90分 延長30分 PK戦 |
主審 | 飯田 淳平 | 副審 | 聳城 巧 / 村上 孝治 |
ベガルタ仙台 | 3 | 1 前半 1 1 後半 1 1 延前 0 0 延後 1 3 PK 5 |
3 | 柏レイソル |
ポジション | 番号 | 選手 | 選手 | 番号 | ポジション | |
---|---|---|---|---|---|---|
GK | 1 | 六反 勇治 | 先発 | 菅野 孝憲 | 21 | GK |
DF | 4 | 蜂須賀 孝治 | キム チャンス | 27 | DF | |
DF | 2 | 鎌田 次郎 | 中谷 進之介 | 20 | DF | |
DF | 3 | 渡部 博文 | エドゥアルド | 13 | DF | |
DF | 36 | 村上 和弘 | 輪湖 直樹 | 22 | DF | |
MF | 14 | 金久保 順 | クリスティアーノ | 30 | MF | |
MF | 17 | 富田 晋伍 | 中川 寛斗 | 19 | MF | |
MF | 26 | 藤村 慶太 | 秋野 央樹 | 17 | MF | |
MF | 10 | 梁 勇基 | 大谷 秀和 | 7 | MF | |
FW | 9 | ウイルソン | 工藤 壮人 | 9 | FW | |
FW | 7 | 奥埜 博亮 | 武富 孝介 | 15 | FW | |
GK | 22 | 石川 慧 | 控え | 桐畑 和繁 | 1 | GK |
DF | 23 | 二見 宏志 | 藤田 優人 | 2 | DF | |
DF | 29 | 上本 大海 | 増嶋 竜也 | 5 | DF | |
MF | 8 | 野沢 拓也 | 山中 亮輔 | 6 | DF | |
MF | 27 | 武井 択也 | 太田 徹郎 | 26 | MF | |
FW | 11 | 金園 英学 | 栗澤 僚一 | 28 | MF | |
FW | 20 | ハモン ロペス | 大津 祐樹 | 10 | FW |
試合経過(得点、選手交代、警告、退場) | ||
---|---|---|
11分[得点] | 30 クリスティアーノ | |
9 ウイルソン | 25分[得点] | |
30分[警告] | ■ 17 秋野 央樹 | |
■ 14 金久保 順 | 52分[警告] | |
52分[得点] | 30 クリスティアーノ | |
36 村上 和弘 → 23 二見 宏志 | 53分[交代] | |
60分[警告] | ■ 1 桐畑 和繁 | |
7 奥埜 博亮 → 20 ハモン ロペス | 60分[交代] | |
66分[交代] | 19 中川 寛斗 → 6 山中 亮輔 | |
70分[警告] | ■ 17 秋野 央樹 | |
70分[退場] | ■ 17 秋野 央樹 | |
23 二見 宏志 | 74分[得点] | |
■ 23 二見 宏志 | 80分[警告] | |
■ 17 富田 晋伍 | 87分[警告] | |
9 ウイルソン | 91分[得点] | |
101分[交代] | 9 工藤 壮人 → 28 栗澤 僚一 | |
104分[警告] | ■ 13 エドゥアルド | |
9 ウイルソン → 11 金園 英学 | 106分[交代] | |
■ 11 金園 英学 | 109分[警告] | |
113分[交代] | 22 輪湖 直樹 → 26 太田 徹郎 | |
■ 1 六反 勇治 | 114分[警告] | |
116分[得点] | 30 クリスティアーノ |
延後 | 延前 | 後半 | 前半 | 計 | 計 | 前半 | 後半 | 延前 | 延後 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | 4 | 3 | 12 | シュート | 18 | 6 | 6 | 1 | 5 |
1 | 3 | 4 | 2 | 10 | CK | 6 | 0 | 4 | 0 | 2 |
2 | 2 | 6 | 9 | 19 | FK | 31 | 10 | 10 | 4 | 7 |
0 | 1 | 0 | 1 | 2 | オフサイド | 4 | 3 | 0 | 0 | 1 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | PK | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
PK | 1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th |
---|---|---|---|---|---|
柏(先行) | 30 ○ | 6 ○ | 26 ○ | 7 ○ | 13 ○ |
仙台 | 20 ○ | 11 ○ | 10 × | 14 ○ | - |
<総括>
お疲れさまでした。まず、12月の本当に寒い日に、一万人を越える多くのサポーターに集まっていただきました。その寒さを吹き飛ばすくらいの熱い声援を我々イレブンに送っていただいたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。
勝てた試合、というよりは、勝たなければいけない試合だったと思っています。これが今年のチームの実力なのかなというように思います。ただし、先を見れば、前に進む力があると思いますし、伸びしろがあるとも思いますので、今日のこの悔しさを一人ひとりが忘れることなく、来季以降のベガルタ仙台の前進と、選手一人ひとりのサッカー人生の前進につなげていければと思っています。
勝った柏さんには、おめでとうと祝福を申し上げたいと思いますし、我々のぶんも、ぜひ元日まで進んでタイトルを取ってほしいと思います。
■最後の公式戦(明治安田J1最終節)が終わってから一ヶ月以上が空いて、今日に照準を合わせるのが難しいところがあったと思うのですけれども、どのようにお考えですか。
決められたレギュレーションですので、我々はそれに従うしかないというふうには割り切っていました。その難しい部分を我々も感じていたのですけれども、まずはリーグの最終戦が終わった後に、十日間のブレイクをはさんで、再集合した選手の表情を見たときには、やれると、いうようには思っていました。それくらいフレッシュな顔をして、また天皇杯こそやってやろうという決意に満ちた表情を見せてくれましたし、実際にそれから先の、我々に関しては四つのクールに分けて、このゲームを迎えたのですけれども、しっかりと尻上がりに調子を上げて、コンディションを整えてくれた選手たちには、本当に敬意を表したいと思います。
相手も同じようなレギュレーションですので、どちらかに有利、不利ということではないと思っています。来年もこのレギュレーションであれば、また今年の経験を生かして、より良い状態にしたいと思いますし、できることならばこのゲームのあとに二つ戦って、三つのゲームで我々はどういうことを表現できたかというところを、ぜひ挑戦したかったなというところが、今の感想としては大きいです。
そういう面に関しては非常に悔しいですし、そのチャレンジを失ってしまったのも悔しいですし、逆に言うと、柏さんがこの先のふたつに対してどのように臨むのか、外から見てしっかり勉強したいと思います。
■FK三本を決められ、試合直後に悔し涙を流していた六反選手を、監督はどうとらえていますか。
失点は別に六反だけの責任ではありません。まずはFKを与えたことがいけませんし、クリスティアーノ選手にはあの三本以外にももう一、二本多分、ゴールマウスの近くで打たれていると思います。
ハーフタイムの指示で「ゴール前で体を張って苦しまぎれに防ぐくらいだったら、中盤のエリアで一回潰してしまおう」という話をしました。最後のFKに関して言えば、我々は一人多い状況でしたから、慌てることもありませんし、無理にファウルを与える必要もなかったのかなと思います。
もちろん、キッカーとの駆け引きですので、六反自身はおそらく三本のうちどれか一本は防げただろうという反省はあると思いますけれども、チーム全体で考えれば、決して六反だけの責任ではなくて、なぜFKを与えてしまったか、あるいは最後のFKに関して言えば、我々が一人多い状況で、もっともっとボールを握ることができなかったのか、逃げ切ることができなかったのか、あるいはもう一つ止めを刺して、だめ押しとすることができなかったのか、というところにフォーカスすべきではなかったか、と思います。
■相手のアンカーのポジションの選手が退場して数的優位に立ってからの戦い方について、教えてください。
まず、「慌てるな、攻め急ぐな」という話をしました。時間もたっぷりありましたし、しっかり我々が相手を押しこむことができれば、カウンターのケアさえしっかりして、ボールを動かして、相手を動かして、ゴールを陥れよう、というような話をしていました。
アンカーが一人減ったから、というわけではないのですけれども、サイドアタックというものに関しては、ここ一、二ヶ月ずっと取り組んでいましたので、我々が今取り組んでいるサイドアタックというものをしっかり発揮できるような立ち位置を取ること、そしてそれが防がれたときには、おそらく相手のオーガナイズがサイドに寄っているということですので、では逆サイドを見ましょう、あるいはバイタルを攻略しましょう、というアイディアが必要になってくるのかなというようなところでは、選手と共通意識を持てたのかなと思います。
ただし、今日は前半から11対11の状況でも、サポートのスピードが非常に遅かったんですね。そのへんでもう少し怖がらずにボールを引き出す作業を繰り返すことと、パスして動くことをやり続けることと、そういったものをもっともっとやっていれば、相手が一人減った中でも、効果的な攻撃ができたのではないかと思います。
しかしながら、二見のあのゴールに関して言えば、非常にいい崩しからの素晴らしいゴールだったのかなというようには思います。
■これで今季の公式戦が全部終了したということで、今年一年を振り返って、どんなことを感じていらっしゃいますか。
正直なところ、今はちょっと整理がつかないのが現状です。選手一人ひとりの悔しい表情と、悔し涙を流していた選手もたくさんいましたし、そういった、本当にこう、悔しい思いを今年はし続けてしまったなと、いうところで、私自身も責任を感じていますし、このチームをもっともっと強くしなければいけない、あるいは一人ひとりがもっと成長しなければいけない、もっともっと向上心を持たなければいけない、勝利への執念を持たなければいけないといったところを、もう一度今日、叩きつけられたのかなと思っています。
ただし、今シーズンは終わりますけれども、間違いなく一人ひとりのサッカー人生と、ベガルタ仙台というチームはこれから先も続いていきますから、ここから我々が何を学んで、どう生かして進んでいくかが、大事なのかなと思います。
ロッカールームでも選手に話をしたのですけれども、今日一日は、それぞれたっぷり悔しがってくれと。ただし、明日以降になれば、それぞれが前を向いて進まなければいけませんし、その前進力というものを、示さなければいけないと思っています。
来年は、復興(が始まって)から5年が経ちます。ベガルタ仙台がその復興のシンボルとして進むためには、やはりもっともっと力強い姿と、人の心を動かすような姿を示さなければいけないと思いますので、そのようなエネルギーとタフさを、少しばかりのオフの期間でそれぞれが養って、新しい、力強いベガルタ仙台というものを、来季以降に示すことができたらなと思っています。
■今季なかなか出番がなかった村上選手をスタメンで使った理由と、評価を教えてください。
今日のゲームを迎えるにあたって、先程も申し上げたとおり、四つのクールに分けた準備がありました。その中で調子がいい選手を使うというものは、1シーズンを通して健全な競争の中からメンバーを決めるということでの、判断がありますので、第一にはそれがありました。
もうひとつが、決勝までの3ゲームを一週間でやらなければいけないと。そう考えた時には、我々は現在でもけが人が多い状況で、この3ゲームを全員で乗り切るためには、やはりどこかでローテーションというものを考えなければいけません。その3ゲームを戦ううえでのゲームプランとして、ひとつ村上にここでスタメンで戦ってもらって、少し体力の分散というものを、今の元気な選手の中でやれるように、という判断がありました。
今年に彼はけがで苦しんできたシーズンでしたし、辛い一年だったと思いますけれども、このゲームにかける意気込みというものはこの4クールの中では逞しいものを示してくれましたので、スタメンで送り出すことについては何ら不安はありませんでした。本人が、ちょっともう足が限界だということで、あの時間の交代にはなってしまったのですけれども、交代を迎えるまでの50数分のプレーに関していえば、ベテランらしく、しっかり要所を締めた、気の効いた守備と効果的な配球というものが、チームに安定感をもたらしてくれたと思います。素晴らしいプレーだったと思います。