2015 明治安田J1 2nd 第9節 アルビレックス新潟
<総括>
お疲れさまでした。なかなか勝ち星が取れない状況が続いています。その中で、ホームで我々の背中を後押ししてくれたサポーターには心から感謝を申し上げます。そのサポーターに勝点3を届けられなかったのは非常に悔しいです。
アクシデントもありながら我々らしさをしっかり取り戻したゲームをしながら、隙をうかがってしかける、あるいは我々がボールを握りながらしかけるというようなものは表現できたのかなというふうに思っています。
10(人)対11(人)の状況で、ひとつ先手を取れれば、というのもありましたし、一人ビハインドを負った中でもカウンターからしかけてチャンスも作りましたし、やはりそこのチャンスの詰めというものは、もう一度これをトレーニングしなければいけないと感じています。しかしながら、ロスタイムも残りわずかというところで、最低でも勝点1を取る、あるいは勝点を新潟さんに与えないというようなゲームをしなければいけなかったと感じています。
最後にあれだけまたサポーターが素晴らしい声援をくれたので、次回は必ず応えるように前進していきたいと思っています。
■今日は先発でハモン・ロペス選手と奥埜選手が2トップを組んだ狙いと、攻撃陣の評価を教えてください。
ハモンと奥埜の起用は、もちろん我々のチームあるいは私の哲学の中で、健全な競争の中でポジションを決めるというものがありますので、前回のトレーニングゲームであったり、トレーニングの中であったりというところでの好調さを買ったというのが一番にあります。
その中でマッチアップを考えると、新潟さんの守備は食いついてきますので、誰かが下りれば誰かが走るというシチュエーションを作り出しやすいコンビだったと思っています。実際にそういう形を多く作り出していましたし、その最後の詰めという部分では、当然もっともっとトレーニングしなければいけないことと、あとは本当に完璧な決定機がいくつあったのかというと、やはり新潟さんのDFの前でシュートを打ったり、ボックスの外でシュートを打ったりとか、そういうことがほとんど、多かったと思いますので、もうちょっと相手の背後を破ること、クロスの質であったり、入り方であったりということは、もう一回突き詰めていきたいと思っています。
■山本選手を投入した意図を教えてください。
彼は実際にシュートまでいくシーン、クロスまでいくシーンというものを、あの短い時間のなかでも三つほどやれていたと思います。まさにあれが一番の狙いで、ハモンがいる状況であれば、ハモンがスペースに流れるその出し手として、たとえば野沢がいる、梁がいる、(金久保)順がいるというような組み合わせでした。
ハモンがなかなか、疲労もあってサイドに流れきれない状況になったときに、やはり誰かがおさまった先に追い越す動きを出さなければいけない。そういうことを考えた時に、もともとFWの選手ですけれども、トレーニングでサイドをやっているヤマ(山本)が入って、ひとつ、二列目から追い越してシュートまで行く、あるいはクロスを上げる、というようなものを期待して投入しました。
その後にウイルソンを入れるというところも考えていたので、ウイルソンが入ればなおさらそこにおさまった先に追い越す選手が出てくると。だとすれば、ストライカーであるヤマが追い越してゴールシーンを演出できるだろうというような狙いはありました。
■最後にウイルソン選手を投入しましたが、金園選手を入れて高さやロングボールということも選択肢としてあったと思うのですが、その選択について教えていただけますか。
まずひとつは、ウイルソンが復帰して戻ってきて、メンバーに入れて、メンバー発表があって、サポーターがあれだけコールを送ってくれた勢いというものは活用したいという思いがありました。
もちろん、金園は今、我々のチームの得点王ですし、たとえばクロスに対してゾノ(金園)が飛びこむというシチュエーションも考えていたのですけれども、長いボールが増えた、ゾノが競り勝ったとしても、一人少ない状況だとなかなかそれに対して飛び出す人間ができづらいかなと。であれば、長いボールを一度おさめた先に、飛び出す人間を作るというようなところで、ウイルソンが入って、おさまって、二列目が飛び出しましょうというものを期待してのウイルソンの起用でした。
■これだけのゲームをして、非常に運のない負け方をして、ダメージの大きい負け方だと思いますが、選手にどのように声をかけますか。あるいは、どう立て直しますか。
残り試合も少なくなってきました。それを「もうあと8つ」と考えるか「まだまだ8つ」と考えるか、そこでまず一つ違うかなと思っています。
ゲームが終わって選手に話をしたのは、冒頭に申し上げたとおり、「まだまだ我々を後押ししてくれるサポーターがあれだけいる。彼らの声援に応えるためには、もうひと踏ん張りしなければいけないし、勝利を届けなければいけないし、それがプロフェッショナルの姿だろう」というような話をしました。
実際に、キャプテンの富田も、「前を向いていくぞ」というような声をかけてくれたので、決してこのゲームが今シーズン最後のゲームでもないですし、まだまだあと8つありますし、幸い天皇杯を一つはさんでまたリセットしやすい状況だと思いますので、いかに頭の切り替えを早くして次に臨めるかが大事だと思います。
そのエネルギーがこのチームにはあると、私は信じています。