2015 明治安田J1 1st 第3節 湘南ベルマーレ
<総括>
お疲れさまでした。まずは、アウェイで関東の平塚まで、本当にたくさんのサポーターに来ていただいたことに、心から感謝を申し上げます。アウェイとはいえ、サポーターに勝点3を届けたいゲームではありました。
ゲームプランとしては、粘り強く守備をしっかりするといったところは、我々の共通理解としてありますし、そこからカウンターでどうやって行こうか、どうやってしとめようかというようなトレーニングをしてきたつもりです。
連戦の影響もあってか、奪った先の出て行き方、そこに加勢するパワーというものは、今日は少し足りなかったのかなといったところが、反省点としてあります。それはもちろん、戦術的な部分もありますし、フィジカル的な部分もありますし、そういったところで今日はいい教材を、湘南さんが与えてくれたと思いますので、それをしっかり修正していければ、この先のシーズンにまたいいものを表現できるようになるのかなという感じはしています。
■平塚で2年(2013年と2015年)で2回やって2回とも勝っていないのですが、苦手なのでしょうか。
(平塚に対する苦手意識は)まったくないです。
私の中では、J2時代ですか、菅井がロスタイムにゴールを決めて勝ちきったゲーム(2008年J2第37節)がいちばん印象に残っているので、ここが、「勝てない」とか「鬼門だ」とか思ったことは一切ありません。
■前回(2013年)に対戦したときと比べて、湘南が大きく変わった点はありますか。馬入(湘南の練習場)にも昨年いらしたようですが。
当時から、やはりアグレッシブに戦うチームだという印象はありました。昨年のJ2の快進撃も見ていましたし、そういったチーム作りをしている曺貴裁さんのところで勉強もさせてもらいましたし、本当に、今日は実際に戦ってみて非常に良いチームだなという感じはしています。
昨年のW杯の中断期間にお邪魔しました。そのときに曺さんをはじめスタッフの方々、フロントの方々に非常にお世話になったので、心から感謝しています。
■序盤の菅井選手の交代理由と、代わって出た蜂須賀選手の評価、そして敵地で無失点で抑えた守備陣の評価をお願いいたします。
まず、菅井ですが、ふくらはぎを負傷しました。試合の前から少し違和感は訴えていたのですが、実際にプレーをして、本人から「駄目だ」という合図があったので交代しました。
アクシデントにもかかわらず、蜂須賀も本当に無難にプレーをしてくれたと思います。彼には彼の良さがあって、菅井と同じようなプレーを要求するようなことはしていませんし、しっかり守備から入ろうといった話の中で、本当に慌てず、後半は何度か攻め上がりもありましたし、落ち着いてプレーをしてくれたのではないかと思います。
アウェイで失点0で、しっかり勝点1を持ち帰ってくれたということはポジティブにとらえています。しかしながら冒頭でも申し上げたように、やはり隙を突いて勝点3を取るチャンスはありましたし、逆にもっとそういうチャンスを作り出せたとも思いますし、そのあたりはもう一度、チームでしっかり反省して、トレーニングから落としこんでやっていきたいと思います。
■展開としては狙いどおりだったようですが、前半のプランはどのようなものでしたか。
前後半をとおしてですが、「まずはしっかりした守備から入ろう」と、「そこからカウンターでどうやって出ていこうか」という話を、選手ともしていました。湘南さんのいちばんのストロングが逆にカウンターアタックにあると理解はしていますので、我々が攻撃しているときのリスク管理と、逆に言えば「湘南さんにボールを持たせることで我々はゲームをコントロールしているんだよ」という話もしていましたので、そういったかたちで、前半のみならず90分をとおして、推移できたのかなとは思っています。
しかしながら、何度も言うように、カウンターで出ていくところのパワーと質というところで、もっともっと改善できると思いますので、そのあたりを修正していきたいと思います。
■前半45分はゲームのコントロールがうまくできているという話でしたが、かなり4-4のブロックが押しこまれてFWとの距離が空いて、セカンドボールを拾われていました。監督の基本とする「球際」「切り替え」「走力」で相手を上回ることから見てどうでしたか。
まず、ハーフタイムでそのような話をしたのは、選手にちょっと前向きになってほしいという意図がありました。
おっしゃったように、押しこまれすぎたというのは十二分に理解していて、もっともっと最終ラインを押し上げる、もしくは金園が少し下りすぎていた部分があるので、そこは「前に行こうよ」という話はしました。
しかしながら、先程に申し上げたとおり、相手にボールを持たせることで我々はゲームをコントロールしているというところを、今日の選手にはしっかり理解したうえで90分ゲームをしてほしかったので、そういった意味では、「押しこまれているからまずいぞ」と選手に言うよりは、ハーフタイムで「これは我々のゲームコントロール下にある」というところのポジティブなはたらきかけで、あえてこのような言葉を使いました。
球際、切り替え、走力、そういった部分では、今日は相手に勝ったかというと、勝っていないと思っています。試合が終わった後にキャプテンの富田も、「今日はもっと球際でいけた」という話もしてくれていましたし、選手がそれにいちばんに気づいてくれているのであれば、我々はもっと良くなる、伸びしろがあると、先程選手と話をして、私も感じていたところでした。