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試合日程/結果

第15節 大分トリニータ

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 まず「7月、8月の山場の四連戦でのふたつ目、自分達が今日期待されているものは勝点3だ。いかにこの四連戦で、どのチームがタフなのかを注目されているのかに対して、自分達はチームでそれを示そう」という話をしました。「その中では、我々の強みである堅守というところでしっかり挑もう」という話をして、アウェイに乗りこんで無失点でおさえたからこそ、あの1点が決勝点になりました。
 ゲーム運びの部分で、前からのプレス、ブロックを組むとき、カウンターをしかけるとき、ポゼッションするときというところを、みんながそれぞれ判断よくできて、チームとしてこれからの戦いに非常に可能性を感じさせる出来映えだったと思います。
 まず、1-0で勝ったこと、勝点3が転がりこんできたこと、何よりも無失点だったことに、今日は満足しています。

■決勝点を取ったのは、降格した2003年に在籍していた菅井選手でした。当時の監督が大分のコーチであったことも加え、因縁めいたものは感じましたか。

 今日のミーティングでもそんな話はしていました。「10年前のことを分かっている選手も少ないだろうけれど、仙台と大分の10年以上このクラブを支え続けている人たちにとっては、10年前の歴史は忘れることはできないだろう」という話をしました。
 それを話した後に、「実際にベガルタ仙台に10年前のことを知っている選手は誰がいるのだろう」ということを話したら、「菅井だな」と。本当に、その菅井が点を取ったことに対して、縁を感じるし、自分も、今日会場に入ったときに、思わずホームの方に曲がりそうになった感覚を今でも持っているのですが、本当に、自分の中と、菅井がどうかは分かりませんが、その話を聞いたときに、その10年前の悔しさを晴らす覚悟があったかどうか。ただ、自分達はそういう戦いとして注目されているということも選手たちに話して理解してもらいました。
 そういう意味で、あの時のゲームは1-1でした。今日は仙台が1-0で勝てたと言うことを見れば、あの時の悔しさというか、歴史を少し変えられたのかなという部分と、あの時の悔しさを知っている人が少しでも和らげられたのかなと思います。

■前半にパスミスから危ない場面があったり、後半にこぼれ球を拾われて押しこまれたり、と、守備でのいいところと悪いところと、1-0で折り返した後の後半のペース配分を教えてください。

 今日は、ピッチの堅さなどをアップの時に確認していて、ミスが起きやすいのではないかということをみんなで確認していました。ただし、「ミスが起きたときに、自分達のミスにはみんなでカバーする覚悟を持とう。相手がミスをしたときには見逃さずにいこう」という話をしました。ミスを突かれてピンチになった時に、浮き足だったゲームにはしませんでした。ワンプレーで(林)卓人のセーブもありましたけれど、その後にまたチームを締めて、ゲームを運べたことに対して、0失点につながった部分があると感じました。
 一度肝を冷やさなければチャンスもなかなか訪れないのがサッカーですから、チャンスの後にピンチはあるし、チャンスの後にもピンチがあると。ピンチがあった後には、次には我々にもチャンスがあると、自分はポジティブに考える方ですから、選手もそれを、起きたことよりも、次のプレーに切り替えたことで、大事に至らなかったのだろうと思います。
 大分が後半の立ち上がりによく失点しているというデータの中で、前半に1-0でリードしていることを踏まえつつ、「2点目は後半の序盤に取りにいこう」という話はしました。
 ただやはり、大分もしぶとく、そこら辺も自分達の課題として分かっているので、0で後半の入りから進めてこられたということで、我慢比べが続くのは、時間とともにみんなが覚悟しながら戦うことができていました。

■「我慢比べ」になったなかで、交代のカードを終盤まで我慢したこと、そして攻撃の選手を投入したことに込められたメッセージは何でしょうか。

 時間を作ることです。30分過ぎから、次のゲームを考えれば、交代は考えてもよかったのですが、今日のアウェイで、次の試合のために選手を休ませるような交代は、今日のトリニータを見たら危険だと思ったので、なるべく残り時間の少ない時間帯で、三枚、テーマは「時間を使うため」ということに徹しました。