第21節 柏レイソル
<総括>
敵地に乗りこんでのレイソルとのゲームで、我々はこの8月はリベンジの月で、8月の中旬にきてレイソルとの戦いは上位に食い込めるかどうかお互いビッグゲームでした。
そういうところでも(レアンドロ・)ドミンゲスが復帰して、いよいよ柏も今日を迎えるにあたって6戦負けなしと好調な時期に当たり、敵地でいかに辛抱するか、いかに集団性を持って組織的に対抗するかが今日はキーだと思いました。レイソルの良さというものを充分自分達が理解した上で、彼らのダイレクトプレーやカウンターというところに対して細心の注意を払えば怖さを軽減させることができると思いました。
90分を通して、守備意識を高く、しかけの部分でもいいカウンターというところも表現できたのかなと思います。立ち上がりのレイソルの圧力が素晴らしくて、自分達の取ったボールをキープするまでの時間が少し長すぎました。消耗させられたゲームだった割には、最後まで守備のところでの集中を切らさなかったという我々のしぶとさが、柏と我々の本当に意地と意地のぶつかり合いだったなと感じるし、ナイターで、太陽の下じゃなくて良お月様の下でレイソルとやれたことは良かったと思います。
選手たちも「貴重な勝点1だ」とポジティブな意見が出ていたので、この勝点1を次のゲームにまたつなげていきたいと、我々は負けなしでいきたいという目標を、続けていければと思います。
■JFA・Jリーグ特別指定選手の二見選手が三人目の交代でデビューしましたが、中盤で起用した意図と、評価をお願いします。
まず、彼の性格は、攻撃的なサイドバックです。あの最後のカードを切る時に、石川直樹、松下、ヘベルチと、三人がきつい状態で、ヘベルチがいちばん最後までできないというシグナルを出したのに対して、直樹のカバーもさせなければいけないというところで、守備の時には5バック気味になってもいいからそこまで帰れという話をして、彼は見事その役割を果たしてくれたと思います。
アクシデントのあったなかでも、柔軟性を、特別指定の選手も果たしてくれました。本当に助かりました。
■守備が素晴らしく、最後まで全員がよく走りましたが、特に両サイドを変えて後半の終盤は互角以上に攻めていた時の意図と、なぜ決勝点までいかなかったかを教えてください。
まず、この環境下の戦略としては、切れ味のある選手が後から出てくるほど怖いものはないかなと思いました。そして、我々にはそれがありました。武藤と、佐々木勇人です。彼らで、少しオープン気味になった後に、サイドでしかけられればいいというところで、見事その攻撃は繰り出すことができましたが、なにせスピードを上げたままのしかけだったので、あそこでひとつタメを作れれば良かったのと、そこが今はチームとしてのこれを(勝点)3を取るのかどうかということに対して、スキルだけでなく、メンタルで整えられる落ち着きの部分が出てくると、今日のようなゲームは最後の最後に勝点3が来るようになるのかなと思います。
苦しい状況の中で、途中から出た選手たちも、時間が少ない中でもフルパワーでやってくれて、最後のところでもうひと運び、もうワンパスからめれば、生まれてくるもの、ゴールはあるだろうな、と思います。
■前半は押され気味で後半は一進一退になって、アディショナルタイム7分を迎えました。勝ち、負け、引き分け、どれもあった中で、この長さをどのように感じましたか。
7分を作ったのはおそらく自分達のチームですから、それは覚悟していました。最後まで勝点3を取りにいかなければ、レイソルに勝点3がいく可能性があったゲームで、最後に本当に勝点3を奪い合ったからこそ、意地と意地がぶつかったような素晴らしいゲームになったと思うし、ACLに出たチーム同士、たくましさの部分の競争ということに対しては、両チームとも示せたのではないかと思います。
自分はラッキー7じゃないかと7分を見届けていましたけれど、両者譲らなかったというところが、お互いタフだったと。ネルシーニョには、「ぜひACLを優勝してほしい」と最後に言いました。
■負傷者が多い中で総力戦が続いていますが、今日は松下選手が流血して、ヘベルチも肩をけがしていました。彼らの状態と、次節の出場に影響があるかどうかを教えてください。
松下は輸血するほどではないな、というところです。おそらくしっかり処置すれば、大丈夫でしょう。切れた部分からの流血ということです。頭なのでしっかりした検査をドクターの方でやってもらわなければいけません。
ヘベルチは肩のところと、脱臼まではいっていないと思いますけれど、痛みより疲れが来たのではないかと思います。足の方にもあったので、それで交代しました。
来週にはふたりとも大丈夫だと思います。