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試合日程/結果

第8節 サガン鳥栖

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 まず、今日のゲームで「鳥栖との対戦で、フィジカル的にもセカンドボールの拾い合いにもたくましさが必要が必要なゲームになる」という話をして送り出しました。そんななかで、相手に勢いを与えずに自分達に勢いを持って入ろう、といったところで、前半の立ち上がりに鳥栖の方がまず勢いがよかった。そのなかで、フリーキックでまず失点してしまったこと、そしてそれからようやく火がついたことに対して、選手と今、反省してきたところです。
 そのあと、ビハインドを負ってから、しっかり力を出し切る、やり切る、そして勝ちきるという姿勢までは見せたゲームになりました。ただし勝ちきることだけに関しては、これからの宿題だと。連戦の中で最後のフィニッシュのところの精度、あそこで精度が高まればあとふたつみっつ、というようなところが取れたと思いますが、連戦を経験しているなかでの出来事であって、そこを高めなければ勝ちきれるチームにはなれないということを真摯に考えて、みんなで向上心を持って進んでいきたいと思います。
 本当に、タフな戦いを強いられていますけれど、それで自分達もたくましくなれています。ひとつ勝って、連戦の中でも勝って、自信をまたつけて、5月にしっかりと挽回していきたいと思います。

■選手交代が早かったのは日程を考慮されてのことでしょうか。また、後半に武藤選手の働きが光りましたが、その評価をお願いします。

 まず、ゲームをしながら、連戦のなかで、交代を早めにしながらしっかりチームの体力を分散させて戦わなければこれはやりきれないと感じていたし、そういう意味で前半に、しかけの部分でなかなかスプリントを出したり、スピードを変えたりというところの攻撃ができなかったので、それで後半にスピードのある選手、切れ味のある選手というところで、武藤、松下、ヤナギ(柳沢)というところを投入していって、パワーアップはしましたけれども、決めきるところが宿題になりました。こういうプランを持って進まなければいけないだろうな、と思います。逆に言えば、サブの役割というものが、これから非常に大事になってくるというふうに思います。

■赤嶺選手に今シーズン初ゴールが生まれたことで、5月に向けて彼の活躍がかなり大きなウェイトを占めるのでは。

 彼のゴールはひとつの上昇へのシグナルだろうな、と思います。彼は(最初のゴールを)取り出せば、取り出しますから。待望のファーストゴールが生まれて、ともすれば武藤のゴールになりかねたシーンですけれど、あれが赤嶺に戻ってきたというあたりが、いよいよスイッチが入ったな、というところだと思います。
  5月を楽しみにしてください。

■富田選手が前半で交代しましたが、あれは負傷による交代でしょうか。

 ちょうど(負傷していたところと)同じ箇所に乗られたかたちで、無理をすればやれたかもしれませんが、次に我々も(ACLの)決勝トーナメントをかけた大事な戦いがあります。彼にそれを言い聞かせて、後半は武藤でいかせてくれ、というところで、次にピッチに立つために、半分で交代をしました。

■昨日お母様のことがありましたが、今日は特別な思いを持って試合に挑まれましたか。

 湿っぽい出来事だったので、「湿っぽい雰囲気になるのはいやだ」ということは、選手たちには話しました。
  うちのおふくろも大のベガルタ好きで、本当に去年の年末からずっと闘病生活をしている中、休みがあれば必ず見舞いに行っていた中で、「よく来てくれた」と言うよりも、ベガルタの戦績のことばかり気にしてくれていたいちサポーターでした。
  選手たちにもその話をして「ひとり、サポーターがいなくなったけれど、ぜひ勝って送り出してほしい」ということを頼みながら「自分はこうやって母が亡くなって、不幸に思えるかもしれないけれども、ここ東北は、本当に震災があって、死に目にもあえずに親族を亡くした方がたくさんいる、と。自分はまだ見舞いにも行けて、死に目にもあえて、お別れも言えて、できたことはまだ幸せだ」という話をチームにはしています。
  ひとつ、本当に、天国にしっかり成仏できて、自分も病気の母を思うよりも、とにかくベガルタを優勝させる一心にこれから邁進していきたいと思います。