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第12節 名古屋グランパス

2012Jリーグディビジョン1 第12節 公式記録
2012年5月19日(土)18:33 キックオフ ユアテックスタジアム仙台
入場者数 16,317人 天候 晴、無風 気温 19.1℃
湿度 43% ピッチ 全面良芝、乾燥 時間 90分
主審 家本 政明 副審 宮島 一代 / 村井 良輔
第4の審判 平間 亮 記録員 平井 恵美子
ベガルタ仙台 4 2前半0
2後半0
0 名古屋グランパス
ポジション 番号 選手   選手 番号 ポジション
GK 16 林 卓人 先 発 楢崎 正剛 1 GK
DF 25 菅井 直樹 田中 隼磨 32 DF
DF 2 鎌田 次郎 田中 マルクス闘莉王 4 DF
DF 29 上本 大海 増川 隆洋 5 DF
DF 23 田村 直也 阿部 翔平 6 DF
MF 17 富田 晋伍 田口 泰士 28 MF
MF 6 角田 誠 ダニルソン 20 MF
MF 11 関口 訓充 藤本 淳吾 8 MF
MF 10 梁 勇基 永井 謙佑 18 FW
FW 18 ウイルソン ケネディ 16 FW
FW 24 赤嶺 真吾 玉田 圭司 11 FW
     
GK 1 桜井 繁 控 え 高木 義成 50 GK
DF 3 渡辺 広大 ダニエル 22 DF
DF 20 内山 俊彦 三都主 アレサンドロ 38 DF
MF 8 松下 年宏 吉村 圭司 14 MF
MF 15 太田 吉彰 田鍋 陵太 27 MF
FW 19 武藤 雄樹 金崎 夢生 25 FW
FW 13 柳沢 敦 田中 輝希 35 FW
     
手倉森 誠 監 督 ストイコビッチ
試合経過(得点、選手交代、警告、退場)
  23分[交代]  20 ダニルソン → 14 吉村 圭司

37分[警告]   4 田中 マルクス闘莉王 [C1]
10 梁 勇基 
[中央 11 ~ 相手GK クリア こぼれ球 10 左足S]
 
38分[得点]  
オウンゴール 
[左 CK 10 ↑ 中央 24 ↑ 相手DF OWN GOAL]
 
45+4分[得点]  
  46分[交代]  28 田口 泰士 → 25 金崎 夢生
6 角田 誠 [C3]  58分[警告]  
  60分[交代]  11 玉田 圭司 → 22 ダニエル
29 上本 大海 → 3 渡辺 広大  74分[交代]  
24 赤嶺 真吾 → 8 松下 年宏  79分[交代]  
10 梁 勇基 → 15 太田 吉彰  83分[交代]  
18 ウイルソン 
[右 15 ~ → 中央 18 ~ 右足S]
 
87分[得点]  
25 菅井 直樹 
[右 15 ↑ 中央 6 シュート 相手GK こぼれ球 25 右足S]
 
90分[得点]  

90+5分[警告]   5 増川 隆洋 [C2]
[警告] C1:反スポーツ的行為、C2:ラフプレイ、C3:異議、C4:繰り返しの違反、C5:遅延行為、C6:距離不足、C7:無許可入、C8:無許可去
[退場] S1:著しく不正なプレイ、S2:乱暴な行為、S3:つば吐き、S4:得点機会阻止(手)、S5:得点機会阻止(他)、S6:侮辱、CS:警告2回
[得点] ~:ドリブル、→:グラウンドパス、↑:浮き球パス、S:シュート
90 45   45 90
8 2 10 シュート 8 4 4
4 6 10 GK 11 4 7
5 2 7 CK 3 3 0
7 9 16 直接FK 16 8 8
3 2 5 間接FK 1 0 1
2 2 4 オフサイド 1 0 1
0 0 0 PK 0 0 0
手倉森誠監督記者会見

<総括>

 まずは「今日のゲームはビッグゲームだ。前節のG大阪戦での勝点1を意味あるものにするためにはホームで3を取らなければいけない大一番だ。そのまた前節の清水戦での敗戦のあとに、またホームで負けるわけにはいかない。今日の勝負のところでは強烈な個が揃っている名古屋に対して、我々は組織で対抗するんだ」と話しました。
 いかにコンパクトにして戦えるのか、いかに球際、ボディーコンタクトで戦えるか。攻撃においては相手の若干オープン気味なシステムに対して、間をしっかり取れるかどうかというところが勝負になってくる。そしてその攻守に対して連動性を持つことです。昨年も我々に負けたことで優勝を逃しているというピクシー(ストイコビッチ監督)の思いと、それ相応の覚悟で挑んでくるというところもメンタルの中では準備していて、でも「自分たちとしても一昨年の王者に対して勝つことができれば今シーズンの大きなアドバンテージになる」という話をして、0(失点)で抑えて点を取れれば、勝点3以上の自信をも得られる、というゲームでした。
 序盤に、彼らの入り方で威力があったのですが、そこをうまくしのげて、徐々に我々も間を取れるようになってきて、先制点、オウンゴールからの2点目と、前半で2-0で折り返せたのがよかったな、と。
 ただ、ハーフタイムでは、「勝った気になるな。0-0のメンタリティで3点目を取りにいけ」という話をして、前がかりになる彼らに対して、我々も守備のことをすぐ考えれば、4-1-4-1という最後にやったシステムをもう少し早くできたと思うのですけれど、やはり優勝争いをするライバルにダメージを与えたいということで、3点目を取りに行けということで、システムを変えずにずっとやってきました。
 最後はおまけの4点目も入って、完勝というところで、本当にこのスタジアム、大勝にふさわしい雰囲気作りをしてくれたみんなの勝利だったと思います。

■セカンドボールへの反応が速かった要因は何でしょうか。

 まず「ボールの状況を見て予測しよう」という話は常々しています。ただし、その予測があっても組織自体にコンパクトさがなければ、寄る距離がそれぞれ長くなってしまう。ですから今、本当にお互いの距離を、いい距離を保ちつつ守備ができていることで、セカンドボールの反応がいいんだろうなと思います。
 今日、名古屋と対戦するときに、まさしく大きいボールの展開になればセカンドボールの拾い合いの勝負はかなりウエイトが大きくなるので、そこに対して今日は我々の選手達が非常に意欲的だったと思います。

■梁選手の評価をお願いします。

 まずは今日のゲームで、自分が持っている武器を持ち替えながらシーズンを戦っていくという中で、今日は太田と梁を代えた状況でシフトチェンジをしていきました。彼自身、好調な太田に代わって今回出たわけだし、前回のホーム清水戦で初スタメンで負けた悔しさというものもあったので、そういったうっぷんを晴らす覚悟はあったと思うし、自分はまずそこにかけてみたかった。本当に、先制点を取ったことで、彼自身のボルテージも上がっただろうし、チームに本当に火をつけてくれたなと。これでまた競争が激しくなるのも確かだし、そういったポジション争いの競争ができるチームこそ優勝争いができるチームだと思います。そういう話も太田にしているし、逆に太田はアシストをしてくれたというところで、だからこそ、4点入ったと思います。

■後半途中に負傷した上本選手のけがの具合は。

 内側側副靱帯を損傷しているかもしれません。その後もペラペラしゃべっていたので、口の方の靱帯も何とか切れればという話もしていたのですが、大勝の後の代償というか、彼は当分離脱することになるだろうな、と。最後に関口も同じような症状で、ふたりとも膝をけがした状態になってしまったということで、チームで「けが人が出て、総合力を示すためにみんなでやってきているんだ。彼らが抜ける分、みんなでカバーして次の準備をしていくぞ」という話をしていたので、おそらく長くかかるのかな、と。(渡辺)広大が膝のけがから復帰したと思ったら、上本は「バトンタッチ」と言っていましたが、「余計なバトンタッチをするな」という話をしてきました。残念ですけれど、やっていくしかないと思います。

■関口選手も復帰まで長くかかりますか。

 彼も前にも膝をけがしたことがあるのですが、別の方の足で、右だったか左だったか忘れましたが、前回ほどは重傷ではなさそうだという自分の判断です。週明けにも彼ら二人のMRIをとって、しっかりした診断を仰ぎたいと思います。

■相手が残り30分で闘莉王選手をフリーマンのようにしてきた中で、監督はどうしようと考えていましたか。

 まずは金崎選手を入れてきた時点で、4-2-4になりましたね。でもハーフタイムには「闘莉王選手が上がってきて4-2-4になるかもしれない」という話をしました。「そうなったときには4-3-3ないしは4-1-4-1というオプションにシフトしていくぞ」という話もしました。だけども2-0で勝っていて、相手がやってくることに対してすかさず合わせては、それで1点を取られた後には違った流れになるのかもしれないということで、相手のやり方を理解しつつ自分たちのシステムを変えないで3点目を取りに行くことができれば、逆に彼らに対してダメージを与えることができるだろうと。守備のところで関口と梁のところで振られるようなかたちになってしまいましたけれど、そうなったときに赤嶺が藤本選手のところに下りてくれて、ボランチのケアをしてくれたりしたのですが、その後にその役割を松下にしたことで、4-1-4-1のシステムにあらためて変えたというところですね。4-1-4-1のシステムに変えたところでも、まだダメージを与えたかったので、これまで好調だった太田を、今日は短い時間でしたけれど、点を取る可能性も高い選手なので、投入しました。見事に仕事をしてくれました。

■これで4試合ぶりの勝利となったことについてはいかがですか。

 ホッとしています。サポーターもみんなホッとしているんじゃないでしょうか。
 清水に負けた後に何戦勝ちなし、というのがやはり2シーズン続いていたので、ここで勝点3を取れたことで、一昨年や去年とは違う、成長したベガルタをみんなで感じ取れれば、安心してシーズンをみんな過ごせるのではないかと思います。

■名古屋のストイコビッチ監督が「なぜ仙台が首位にいるのかわかりました」と言っていましたがいかがですか。

 監督会議で、監督さんがみんな集まる中で、ピクシーが「私が去年仙台に勝っていればチャンピオンだった。今年は皆さん仙台に気をつけろ」と言ったんですよ。あまり言うなと思ったのですが、それくらいピクシーは仙台に対して、去年のシーズンに優勝をさらわれたということで、そういったことを言いながら、よっぽど根に持っているんだなと思っていましたし、自分たちも実は選手にそういう話をしていて、相手の監督の意を汲んで我々の選手達も戦ってくれたな、と。そして去年に始めて瑞穂で名古屋に勝てたことに対して、それでも名古屋は我々の強さを認めるコメントはあまりありませんでした。だからこそ、今回もう一回勝って見せようという思いは我々にはあったし、そういうコメントがピクシーから出れば、我々の選手にもじゅうぶん勝利給よりも嬉しいコメントだと思います。

■(シーズンの)折り返しまでの残り6戦で勝点35を目指す中で、ホームで勝利を挙げたことに関してはいかがですか。

 選手は本当に、ミーティングでの話で言うことをよく聞いてくれていると思います。前回のG大阪戦の前にアウェイで勝点1、ホームで勝点3をしっかり取る前提にすればそれでいいんだという話をしたなかで、今日は3を取って、アウェイでこれからの試合も最低でも1を取れれば、その数字は達成できると思うので、折り返し地点でもその数字を取れてなおかつ1位にいられたところで、優勝へのスイッチをまた入れて進めればいいと思いますから、ホームでの勝点3というのはチームだけでは取れないものだと思うし、本当にサポーターとそういった雰囲気を作ってくれていることで今日のような勝ち方ができると思うし、こういう勝ち方ができたのも、清水戦で負けたということもあったと思いますし、これまでの流れがこういうふうにさせてくれたと思います。
 ただし常に優勝に向かって進むときに、思惑通りには進まないという部分もしっかり肝に銘じて進まないといけないと思いますから、油断しないでみんなで気を引き締めて進むべきだと思います。